副会長 長澤 誠
「声と音の世界」、それはまさに視覚障害者の世界そのものであります。人の声を聞いて、明るい声、暗い声はもとより、笑顔の声、怒っているのではないかと思われるような声、その時のその人の心の思いが声や口調に表れるもので、視力のある方が顔色やそぶりが気になるように、私達は声や口調が大変気になるものです。
音についても同じような事が言えるのではないでしょうか。騒音の中にいると耳までふさがれてしまい声をかけられてもわからない事があり、不安になります。
また、好きな音楽を聞いていると落ち着き、癒しさえ感ずる事がある一方で、静寂過ぎてわずかな音が身近な所で急に聞こえると大変驚く事もあります。
さて、最近、ガソリンの消費量が少なく環境
にも優しいと言われるハイブリット車が日本の大手自動車メーカーから開発され好調に売れ行きを伸ばしているとの事であります。この車種はエンジン音がしないため、車の走行音に頼って歩行する私達視覚障害者には、非常に危険です。
日盲連からの情報によると、ハイブリット車に追い抜かれる際や、すれ違う際に、車の接近に気がつくかどうか、また、信号待ちではどうなのかについて、名古屋市の視覚障害者団体が体験したレポートが掲載されていました。それによると、「前に車がいますよ、と言われて初めて気がついた。」「雨の日はタイヤの音で少しはわかるが晴れの日には周りの騒音でわからない。」また、参加したヘルパーも「目を閉じていたがまったく気がつかなかった。」と語っていました。
日盲連が昨年行なったハイブリット車に関するアンケート調査によると、「強い恐怖を感じた。」が52%、「少し恐怖を感じた。」が23%で、「あまり恐怖を感じない。」は10%、「まったく恐怖を感じない。」は2%とエンジン音のしないハイブリット車に恐怖を感じている者の数は恐怖を感じない者の数を大きく上回って全体の75%にも達していました。
先月の本誌上で紹介されている様に、この3月、千葉市で開催される関東ブロック協議会では本会から福祉文教部会の議題として、「電気自動車、ハイブリット車にある程度の走行音をお願いします。」
を提出致しましたが、国や自動車メーカーは全ての歩行者の安全を第一とした対策を早急に講じて頂きたいものです。
会長 相吉堯春
この1月25日の日曜日、ライトハウス研修室を会場にリーダー研修と各市町村の関係者並びに社会福祉協議会に対し呼びかけを行ないました。
今回のような研修会は会として初めての経験で行政の関係者がどの程度ご参加頂けるか不安でしたので県の障害福祉課のアドバイスやサポートをお願いし、その結果8市町村の参加がありました。初めての企画としましては成功裏に研修が出来たものと思います。
講師として日本視覚障がい情報普及支援協会のご支援を頂き、能登谷さんがSPコードの説明と普及につき長時間お話がありました。
官庁から障害者家庭に配布される印刷物また各会議での資料などSPコードを添付し視覚障害者も一般の方々と等しく文字の情報が得られることは革命的なことであり、これこそ視覚障害者の社会への平等な参加となるのだと痛感させられました。能登谷さんはパソコンを使用しての各市町村におけるSPコードの普及の状況を丹念に説明されました。
講師の説明ではこのコードの普及はばらつきがあり格差は大きいとのことでした。またコードのお話はパソコンやスライドにより予定時間をオーバーしての熱心なものでした。この普通文書にSPコードを付けるという運動を全国にわたりおこなっている、この団体の目標を感じ取ることもできました。
講師のお話のあと各市町村関係者からも多くの意見があり関心の深さを感じました。また県当局とはこのコードの普及のためその実現と理解を深める方法として県が市町村に呼びかけ、講習会を開くことなどが話し合われていました。
私たちその恩恵を受ける視覚障害者の立場からSPコードを普通文書に付ける運動を本会としても活動の一環として推進していかなければならないと思います。今後関係者のご理解の下、会員の理解を得て一刻も早い実現を目指してSPコード普及にも努力を続けたいと痛切に感じた次第です。皆さんのご協力をよろしくお願いします。
富士吉田支部 藤野忠臣
富士吉田市ではSPコード(読み上げコード)を市役所全体に拡げるために講師に日本視覚障がい情報普及支援協会の職員を迎えて各課担当
職員を対象に研修会をおこないました。
市役所関係の会議に委嘱されている中に視覚障害者がいると資料、議事録などにSPコードが付けられています。また福祉課より送られて来る通知には封筒の表には点字シール、通知文には音声コードが付いています。
また保健証、受給者証(重度医療移動支援)には点字シールが付けられています。早く全課に拡がればいいと思います。
甲州支部 矢崎繁
甲州支部での平成20年における、主な活動を紹介します。
平成20年11月20日〜21日には、宿泊研修として、埼玉県所沢市にある国立障害者リハビリテーションセンターでの研修を行ないまし
た。
ビデオによるセンターの概要説明と、病院、機能回復施設、クリーニング技能施設、IT技能施設などの見学。当施設では主に身体に障害がある方を対象に、新たな事業体系下のもとで各種事業サービスとして、自立訓練、就労移行支援、を中心に事業及び施設入所支援のサービスを提供するなかで、視覚障害者に対して、自立した日常生活や社会生活をおくることができるよう支援がされているとのことです。屋内歩行、白杖などによる屋外歩行、便利グッズや諸感覚を活用した調理訓練や、コミュニケーション手段や情報収集の手段を確立することや、今まで以上に活用するために、必要な知識や技能を習得する訓練を行なっているようです。
時間の関係上、一部の施設を見学したのですが、病院の設備、廊下の広さや施設を取りまく環境のすばらしさに驚かされました。私たちが福祉サービスを選ぶなかで知っておくべきセンターの一つではないでしょうか。
パソコンクラブでは社会学級の一環として、昨年12月に発売された「プレクストーク・ポケット」の勉強会を開催します。プレクストーク・ポケットは、今までのプレクストークをポケットに入るサイズにしたものです。デイジーや音楽を聞くことができ、また、録音することもできます。
クラブ員以外の方の参加もお待ちしています。
源氏物語が、わが国の文献にしるされてから昨年で千年と言われます。
本年度最後の女性部研修は、旅好きが語る源氏物語の世界を、楽しんでいただきたいと思います。皆様、誘いあわせてご参加ください。
役員会にやむをえず欠席される場合は、相吉会長に委任の旨必ず連絡ください。 役員の皆さん、印鑑をご持参ください。
恒例の青い鳥奉仕団との交流お楽しみ会をおこないます。たくさんの方の参加をお待ちしています。
クラブ会員の皆様平成20年度決算報告を行いたいと思いますのでご参加をお願いいたします。付きましては、昼食の用意がありますので、お申し込みをお願いいたします。
今年は5月25日から27日の日程で京都ライトハウス、ホテルグランヴィア京都、国立京都国際会館を会場におこなわれます。
往復はJRを利用し、観光タクシーでの京都観光を予定しております。参加ご希望の方は2月25日までに吉川までお願いします。参加者には追ってご連絡致します。
生涯をともにする良き伴侶を得るために障害者同士、障害者と健常者との出会いの場を提供します。
視力が低いために仕事で悩んでいませんか?
山梨県立盲学校で高等部本科(普通科・保健理療科) 高等部専攻科(保健理療科・理療科)の学生を募集しています。
入学条件 両眼の矯正視力がおおむね0.3未満の人 または、視力以外の視機能障害が高度な人
問い合わせは山梨県立盲学校(電話055−226−3361)