第19号 平成27年7月15日発行
一般社団法人山梨県視覚障がい者福祉協会会報
巻頭言 | |
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県ボランティアNPOセンター存続運動の現況 | ・・・・・2 |
今月の動き | |
7月5日の事業を終えて | ・・・・・3 |
道路バリアフリー調査報告 | ・・・・・4 |
今後の予定 | |
「さんにちEye」体験・研修会のご案内 | ・・・・・6 |
第2回役員会のお知らせ | ・・・・・6 |
福祉部講演会のご案内 | ・・・・・7 |
文学散歩のご案内 | ・・・・・8 |
3団体運動会のお知らせ | ・・・・・9 |
第2回山梨県障害者芸術・文化祭のお知らせ | ・・・・・9 |
字幕付き・音声解説付き映画上映会のお知らせ | ・・・・・10 |
アビリンピックやまなし2015参加者募集 | ・・・・・10 |
各部より | |
甲府支部・パソコンクラブ | ・・・・・11 |
事務局よりお知らせ | ・・・・・12 |
「山視協だより」は赤い羽根共同募金の配分金により作成されています。
会長 堀口俊二
エルニーニョの年は冷夏になると言われていますが、このお便りがお手元に届く頃には、果たしてどんな陽気になっているのでしょうか?この原稿を書いている今日7月7日は正に梅雨まっただ中といった感じです。ともあれ、気温の上下が激しいこのごろ、お互いに体調管理には充分気をつけたいものです。
さて、私たちの活動拠点ともいうべき県ボランティアNPOセンターが来年3月で閉鎖されるとの危機に直面し、6月に署名活動を展開したことは皆さんご存じの通りです。皆さんのご協力により、7月5日現在会として約3,700筆、県全体では100超える団体から52,000筆以上の署名が集まりました。ご協力をいただいた多くの方々に改めてお礼申し上げます。
この活動の成果を踏まえ7月3日(金)、現状と今後の取り組みについて関係団体の話し合いがボランティアセンターで持たれ、私も山視福協代表として出席しました。まず、ボランティア協会事務局より署名活動の状況や、県との話し合いの現状報告がありました。県では当面、この1・2ヶ月中に建物の耐震診断を行い、その結果が明らかとなる10月を待って今後の対応を検討する方針とのことでした。5月時点でのまず閉鎖ありきの姿勢に比べれば、わずかながら対応の変化は見られるものの、まだまだ先の見えない状況であることには変わりありません。耐震工事を行い、現在の建物を継続使用していきたいというのが関係団体の強い願いであり、今後さらなる粘り強い運動が必要との意見で一致しました。
具体的には、近いうちにもう1度甲府駅前でキャンペーン活動を行い、県民への啓発と理解をはかった上で、県や県社協などとの話し合いを持ち、前進を目指したいということになりました。キャンペーンの日程等決まりましたら、再度皆様方のご参加をお願いすることになるかと思いますが、私たちの活動拠点存続のため、是非ご協力のほどよろしくお願い致します。
また、もう一つ現実問題として明らかになったことは、今後の動向に関わらず、来年4月からしばらくの間、安全上の問題から現在の建物が使えなくなるということです。会としても、日の高いうちから活動の場の確保を考えていかなければなりません。皆さんと知恵を出し合いながらこの苦境を乗り切っていきましょう。そして、会一丸となってボランティアセンター存続のため力を尽くしましょう。山梨県の福祉がこれ以上後退しないように。
体育文化部部長 埜村和美
雨が心配された7月5日、ボランティアセンターにおいて、体育文化部の本年度最初の事業が開催されました。午前は青い鳥奉仕団の進行により、点字競技会とパソコン競技会が開催され、聞き書き・記憶書き・写し書きの種目に、それぞれの力を発揮しました。
続くフリートークは「私の読書方法・私のおすすめ図書」をテーマに会員の発表があり、サピエからダウンロードしてブレイルメモで読む方法、電子書籍をタブレットに落として読む方法、点字書やdaisyを利用したり、またルーペを使うなどの読書の形がありました。またそれぞれの心に残った本が紹介され、読書を通じて知りえた情報の多さや、人生に示唆を与えてくれたことなど、熱っぽく語られました。
その後青い鳥奉仕団から、音訳・点訳図書に対する要望や意見が求められ、会員からは正確な点訳に感謝していること、読んだ図書を通じて人との縁ができたこと、作品の著者の諏訪市の病院を訪れ、感激した話など、訳された本から大きく広がる世界を知りました。ライトハウスの花形先生からは、訳してほしい図書をどしどし希望してほしいとの、意向が述べられました。
午後は芸能発表会で、アカペラあり演歌あり、詩吟ありデュットありのバラエティーに富んだ舞台に、会場からは手拍子や拍手が送られ、つかの間の梅雨晴れの日曜日を楽しみました。
福祉部部長 市瀬實
福祉部では去る6月7日「歩道のユニバーサルデザイン」をテーマに、甲府駅北口ペデストリアンデッキ武田通り方面の階段を降りたところから西東京予備校本部校、帝京山梨看護専門学校までの武田通り東側歩道(甲府駅北口から武田神社までを結ぶ)道筋を調査しました。
冒頭堀口担当から「県道路管理課の方で気を利かせて、歩道は連続した方が良いだろうと言うことで、以前は一段降りて曲がり角になっていたのを、平らにして、曲がり角の両側に警告ブロックを付けてくれました。そこを歩いて、曲がり角も含め、これで良いか検証してみよう」という説明がありました。
武田通りへ行く階段を降りて線状ブッロクを北に進むとまず駐車場へ曲がる角がありました。ここは車が出入りして大変危険な角ですが、全盲のほとんどは曲がり角を知らせる警告ブロックに気付かず通り過ぎていました。参加者からは「県ボランティアセンターの前の通りみたいに、ちょっとスロープになっていて、ちょっとでも降りるようになっているといい。」「道の所が線ブロになっているので、広く敷いてある真ん中を歩くと、ちょっとしかない警告ブロックを見つけられない。」「どこから曲がっていいかわからない」「道路分については警告ブロックをずっと並べてくれた方がいい」「駐車場へ曲がるのも道の方へ行くのも同じ形になっているのでブロックの敷き方を変えて欲しい」などの声が上がりました。県道路管理課には、視覚障害者の声をしっかり伝えて行きます。
次のテーマとして、北口のロータリーの、点ブロが斜めに敷いてある所、南口の直角に敷いてある所を歩いて、どちらの敷き方が歩きやすいか検証しました。「直角の方が歩きやすい」というのが参加者の意見でした。
この調査に参加した健常の方から、歩いた箇所について次の情報を頂きました。
「歩道幅員は9メートルくらいあり、自転車専用道路が設けてあります。歩道と道路の境は縁石と一部柵が設けてあり、歩行者道と自転車専用道路との境は円柱のポールが約2メートル間隔で立っています。歩道と周囲の状況について、幅の広い歩道上を横切って車が武田通りへの出入りする箇所があります。道路が2箇所、駐車場が2箇所(一般、県立図書館)集合建物2箇所(西東京予備校、マンション)です。それぞれの駐車場、建物の出入り口の歩道上の両サイドには、円柱のポールが3本、間隔をあけて立っています。
県立図書館の場合は、出庫のみで、電子音の出る出庫警報灯を敷地内と歩道上の2箇所に設置するとともに、出庫時は道路を横切る右折出庫を禁止し、甲府駅に向かう左折による出庫のみとしているそうです。また道路も同じく円柱のポールより太めの四角柱のポールが道路の幅で、歩道上の両サイドに、3本、間隔をあけて設置されています。駐車場、建物の出入り口か道路かの判断はポールの違いによります。
点字ブロックの敷設について 全体に誘導ブロック(線状ブッロク)が敷かれています。先に述べた駐車場、建物及び道路から横切る歩道上の両サイドに設置されたポールの手前に、それぞれ縦2枚、横2枚合計4枚の点状ブロック(注意ブロック)が誘導ブロックに合わせて敷かれています。ただし西東京予備校、マンションの出入り口は、円柱のポールは設置されていますが、誘導ブロック(線状ブロック)のみが敷かれていました。」
以上、情報ありがとうございました。
前号の山視協だよりにも掲載しましたが、パソコンクラブでは、「さんにちEye 山梨日日新聞電子版」の体験・研修会を行います。
「さんにちEye」は、山梨日日新聞の記事をパソコンなどで読むことのできる有料サービスです。この機会に、「さんにちEye」がどんなものか、体験していただきたいと思います。皆様のご参加をお待ちしております。
事務局長 矢崎繁
先月号でもお知らせしましたが、8月9日(日)午前10時より平成27年度 第2回役員会を県ボランティアNPOセンター4階視聴覚室にて行います。役員の方には是非ご出席下さいますようお願い致します。都合によりやむを得ず欠席される方は必ず事前に事務局までご連絡下さい。以下は主な議題です。
福祉部部長 市瀬實
6月号でお知らせしましたが、福祉部では日盲連から鈴木孝幸副会長を講師にお招きして、マイナンバー法の利点と問題点についての講演会を実施します。
安倍政権は一昨年3月1日に、マイナンバー関連法案を国会に提出し、1月からの実施を見込んでいます。国民一人一人に番号を割り振って所得や納税実績、社会保障に関する個人情報を1つの番号で管理するというこの制度について政府は、各個人の所得水準や年金、医療などの受給実態を正確に把
握し、効率的な社会保障給付を実現することを目的とすると説明しています。
政府による国民管理法という声もあるマイナンバー法、公務員に寄る情報漏えいは避けられるのだろうか?という疑問も付き纏います。確かに国内でも、情報を管理する年金機構・クレジット会社・保険会社等の公務員による個人情報流出が大問題になっていますね。一人でも多くの皆さんがこの講演会にお友達をさそって参加し、この法律がご自分の生活にどう関わるのか?良い点・不安な点・問題点を鈴木講師にぶつけて見てください。
体育文化部部長 埜村和美
今年の文学散歩は、名水の里白州町のサントリー工場の見学と、清里の萌木の村の散策及びオルゴール作りを企画しました。オルゴール作りの体験は会員のみとし、ヘルパーさんは会員のサポートをお願いいたします。皆様お誘いあわせてご参加ください。なお甲府駅南口の集合場所は、10番線(山交デパート前)となりましたのでご注意ください。
今年の3団体の交流運動会は、いつもの第2日曜日にかわり、10月の第1日曜日(4日)に開催の予定です。皆様、秋のスケジュールに予定してくださいますよう、お願いいたします。
「第2回山梨県障害者芸術・文化祭」でバリアフリー上映会を開催します。目が不自由な方も耳が不自由な方も障害の無い方も一緒に映画を楽しめる上映形態です
申し込みの際には、参加人数と障害の有無をお知らせください。
第35回山梨県障害者技能競技大会 (アビリンピックやまなし2015)のお知らせ。
支部長 市瀬實
終わりに、役員一同、本年度も会員の声を聴きながら、本会を支えてくださる個人・団体のご助言を戴き、邁進して参ります。
部長 梶原剛
パソコンクラブは、毎月の学習会、研修会、クラブ員相互の電話などでのサポートを中心に活動しています。これまでの研修会は、サイトワールド見学、iPadなどをテーマにしてきました。今年は、山日新聞電子版の体験研修会を行います。今はパソコンサポートが中心ですが、今後はiPhoneやタブレット端末などの学習も行っていきたいと思います。
ネパール大地震における被災視覚障害者への義援金の募集
4月25日に発生したネパール大地震の甚大な被害は記憶にも新しいと存じます。被災視覚障害者の生活維持と生活の再建を支援することを目的に、日本盲人会連合では義援金の募集することとなりました。山視協でも協力したいと思いますので、よろしくお願いいたします。
「点字電話帳」(山梨県版)について
山梨県の点字電話帳が平成27年9月にNTTより発行される予定です。
点字版と拡大文字版があります。ご希望の方は事務局までお願いします。
やまなしが生んだ5人のDiva(歌姫)
やまなしDivaの会主催のコンサートにご招待頂きました。チケット希望の方は事務局までお願いします。
この山視協だよりが発送される時には梅雨明けになっているでしょうか。うっとうしい梅雨の合間に庭木の手入れをしてみました。密生する枝の中には害虫が発生すると聞いていましたので、新芽が伸びてうっそうとしている枝を風通しがよいようにすっきり切ってみました。消毒もいいのですが、やはり風通しが一番だと思います。私も頭の中の風通しを良くして暑い夏を乗り切りたいと思います。皆さんも暑い夏をお元気でお過ごしください。
(事務局長 矢崎繁)
山視協だより 平成27年7月号
発行人 一般社団法人山梨県視覚障がい者福祉協会
〒400−0005 山梨県甲府市北新1−2−12
山梨県福祉プラザ1階
発行責任者 会長 堀口 俊二
編集責任者 事務局長 矢崎 繁
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FAX 055−251−3344
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