第20号 平成27年8月14日発行
一般社団法人山梨県視覚障がい者福祉協会会報
巻頭言 | |
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はりきゅうマッサージの日に思う | ・・・・・3 |
今月の動き | |
パソコンクラブIT体験・研修会報告 | ・・・・・4 |
女性部朗読交流会報告 | ・・・・・5 |
今後の予定 | |
文学散歩 | ・・・・・5 |
寿の集い | ・・・・・7 |
県下視覚障害者交流秋季大運動会 | ・・・・・7 |
トピックス | |
視覚障がい者に対する詐欺未遂事案について | ・・・・・7 |
各部より | |
福祉部より甲府駅南口バスのりばなどの変更について | ・・・・・8 |
山梨支部 | ・・・・・9 |
事務局より | |
「災害・防災フォーラム」・「山梨県障害者文化展」 | |
「山梨県障害者芸術・文化祭」「平成27年度臨時福祉給付金」 | |
「かがり火2015」・「全国盲人将棋大会」・「山梨県立図書館代読サービス」 |
「山視協だより」は赤い羽根共同募金の配分金により作成されています。
会長 堀口俊二
全日本鍼灸マッサージ師会が8月9日をはりきゅうマッサージの日と定めてから12年、以来この日に合わせて全国各地であん摩マッサージ指圧、はり、きゅう(以下あはき)の啓発普及活動が展開されています。本県でも、甲府地区を中心に毎年無資格者撲滅キャンペーンを続けており、今年も8月7日(金)に会員・ボランティア等20名ほどが参加して、甲府駅前でキャンペーン活動を行いました。そこで、今月は視覚障がい者とあはきについて考えてみたいと思います。
あはきを視覚障がい者の職業として定着させた功績で知られているのが、今から400年前の江戸時代初期に、視覚障がいあはき師として活躍した杉山和一です。彼は、鍼の世界で画期的ともいうべき管鍼術を考案するとともに、全国45箇所に鍼治講習所を設け、多くの視覚障がい者にあはきに関する学問や技術を授けたことで有名です。明治時代に入ると、視覚障がい者の教育の場は盲学校へと移りますが、ここにも早くから鍼按科が設置され、職業教育としてのあはきが脈々と受け継がれることになります。また、明治末期にドイツから取り込まれたマッサージもあはきの一部に組み込まれることにより、大正から昭和にかけて医療機関におけるマッサージが視覚障がい者の新たな職業として定着していきます。
しかし、このあはきの今日までの歩みをたどってみると、その道のりは決して平坦なものではありません。時代が江戸から明治に移り、西洋医学が崇拝されるようになると、あはきは医療制度の枠組みから外され、一民間療法になり下がってしまいます。明治末期に内務省から公布された按摩術、鍼術、灸術営業取締規則で一旦は公的地位を得るものの、第二次世界大戦終戦後のGHQ統治下では、視覚障がい者には新たにあはき免許を与えない、あはきは医師の指示下でなければ行ってはならないなどの過酷な答申案が打ち出され、再び深刻な危機に見舞われます。この危機的状況を脱するため、業界・教育界の諸先輩方が血のにじむような努力と運動を展開したことは多数の業界関係者の知るところです。現在、あはきが視覚障がい者の安定的職業としてその座を確かなものにしている陰には、幾多の苦境を乗り切った先人たちの努力があることを忘れてはなりません。
今、視覚障がい者の立場から見たあはきは、無資格者の横行、晴眼あはき師の増加、視覚障がいあはき師の資質向上の重要性など、多くの課題を抱えています。50年、100年後の後輩たちにより良い形でこのあはきを引き継いでいけるよう、皆さんとともにできる所から取り組んでいこうではありませんか。先人たちの努力を無駄にしないためにも。
橘田洋子
7月26日 パソコンクラブで、視覚障害者IT体験・研修会を開くとの事、昨年までは コラム「風林火山」がパソコンで読めたんですが、有料化になったので全文が読めなくなりました。家族が嫌がらずにたまには読んでくれていたのですが、自分で読むのは楽しいのと頭の体操にもなるので研修会が待ち遠しかったです。
緊張しながらも山梨日日新聞Eyeの体験を始めました。仮のメールアドレス・パスワードを入れログインしてあるとの事、それからおくやみ欄を開き 山日の佐藤様の挨拶の様子がその場でネットに載ったのを聞いたり、あずさの車両がうつり感心する事ばかりです。
家に帰り、ネットEyeを開きましたがなかなか思うところにいかれません。言うまでもなく視覚障害者にとっては、パソコンは生活用具の大切な一つと思っています。これからも先輩の皆様、よろしくお願いします。
部長 藤野ます子
女性部では7月12日(日)に第2回研修・朗読交流会を甲府市中央公民館で行いました。参加者は26名でした。講師に朗読グループ「みずすましの会」の皆様をお迎えし、講師の朗読はもとより、今回は会員の皆様にも朗読をしていただき相互に交流をすることができました。朗読は6作品で昔話から実話までとても幅広いものでした。それぞれの物語に会員一同感動しました。朗読終了後意見交換を行い、会員からの質問や感想講師の皆様からも感想をお聞きすることができました。
外はとても暑い日でしたが、会場の中の静けさは時が止まっているかのように思われました。参加された皆さんも心豊かな思いを持ちながらお帰りになったことと思います。
体育文化部部長 埜村和美
都合により、文学散歩の行き先が一部変更となり、双葉町のワイン工場とさせていただきます。また帰路に道の駅に立ち寄りますので、帰りの各到着時刻が30分ずつ遅くなります。以下をご確認の上ご了承くださいますよう、よろしくお願い致します。
なおオルゴール作りの体験は会員のみとし、ヘルパーさんは会員のサポートをお願いいたします。皆様お誘いあわせて、ご参加ください。
甲府駅南口工事の進捗状況により、送迎バスの停留所が変更しています。甲府駅の集合場所を山交デパート前とし、指示によりバスまで移動してください。
福祉部部長 市瀬實
次の日程により、「寿の集い」を開催します。青い鳥長寿会、青い鳥老人ホーム他の方々との交流を通して、元気を分かちあいませんか。尚午前は長寿会総会と、研修会が開催されます。
参加希望の山視協会員は、市瀬(055−237−1875)まで お申し込みください。なお、詳細は、9月号でお知らせします。
視覚障がい者に対して募金をかたり詐欺行為を行おうとした事案が複数発生したとの情報を盲学校から提供されましたのでお知らせします。なお、問題となっている事案は、いずれも白杖を携行している視覚障がい者を対象として、犯人の身体的特徴や服装等を確かめにくいことにつけこんだ行為の可能性があります。皆さんには、次のことに十分に注意され詐欺等の被害にあわないようにしてください。
福祉部部長 市瀬實
甲府駅南口周辺整備事業(改修工事)に伴い、7月15日(水)よりバスターミナル3・4番のりばに発着するバスは、9番のりば(平和通り東側歩道沿いで、吉野家の角から30メートルくらい南に行ったところ)からの発着に変更となりました。山梨ライトハウスや盲学校方面、中央病院や湯村・敷島方面へお出かけの方はご注意下さい。なお、「新宿」行き 高速乗合バスは3・4番及び5番のりばからの発着となりました。
甲府駅南口信玄公銅像前の横断歩道の位置が東に移動しました。信玄公銅像前から平和通りを南に下る場合には、歩道の切れた所をいったん東に10メートルほど行ってから南に渡り、再び西に戻り駐車場手前で元の歩道の誘導ブロック上に戻る形となります。誘導ブロックとエスコートゾーンが敷設されておりますが、ご通行の折には充分ご注意下さい。
また、今までのタクシー乗り場(4台分スペース)のうち東側2台分が乗車スペース、西側2台分スペースが降車スペースとなっています。タクシーから降りてから左側が駅南口の階段となりますのでご注意ください。
杉山会員から次の情報を頂きました。5月下旬にセレオ甲府のエレベーターに乗ったら、エクランの時には設置されていた音声案内が無かった。エレベーターに音声案内がないと困るので、すぐ設置してほしいと、セレオ甲府の関係部署に要望したところ、8月1日からエレベ-ター内の音声案内が利用できるようになりました。情報は以上です。杉山さん、ありがとうございました。
支部長 埜村和美
山梨支部では5月に総会を開き、会員からの要望により、3つの事業を計画しました。
1つ目は、7月29日に、地元加納岩公民館で開催した音楽研修会です。ピアノ教師藤原節子さんをお招きし、まずは日本の夏の風景を歌った『花火』や『海』、『夏の思い出』そして『浜辺の歌』などが歌唱とともに演奏され、2部ではイタリアやドイツ、アイルランドやロシアで生まれ、日本でも古くから親しまれている『ローレライ』や『庭の千草』、『緋色のサラファン』などが披露されました。会員も一緒に歌い、海や尾瀬ヶ原に遊び、そして海外へと音楽の旅を楽しみました。
2つ目の研修は、11月に『郷土の実業家について学ぶ』と題して、山梨市文化協会・郷土研究部の平山義重さんを講師にお招きし、根津嘉一郎と雨宮敬次郎についての講演をお願いしています。この研修については山梨市広報への記載が承諾されましたので、一般市民の参加も呼びかけることになっています。
3つ目は来年1月に、先年度のほうとう作り体験に続き、「郷土の粉もん文化を学ぶ」の第2回目として、ねじりんぼうと薄焼き作りの研修を計画しました。講師には、JAフルーツ山梨・フルーツの会の川井桂子さんをお願いしました。山梨支部も少ない会員ですがヘルパーさんの協力を得て、これからも楽しい事業を企画していきたいと思います。
以下につきまして詳しい資料が必要な方は事務局までお願いします。
以下につきまして詳しい資料が必要な方は事務局までお願いします。
資料(墨字・点字)がありますので必要な方は事務局までご連絡ください。
以下につきまして詳しい資料が必要な方は事務局までお願いします。
社会福祉法人岐阜アソシア、並びに視覚障害者生活情報センターぎふが開催する独身視覚障害者の出会いの場の提供を行う「かがり火2015」が、本年も11月14日(土)から15日(日)に開催されます。
図書館の本、雑誌、新聞などを代読ボランティアさんが対面で読んで下さるサービスです。他の曜日でも、ボランティアさんの都合がつけば対応して頂けるそうです。お気軽にお電話してみて下さい。
残暑見舞い申し上げます。梅雨明けより暑い日が続いています。皆さんいかがお過ごしでしょうか。隣人との挨拶や電話で合言葉のように「暑いね」の第一声ですが。毎年暑さの時期が早まり厳しく思えるのは私だけでしょうか。しかし、8月に入り秋に聞くことのできる「モズの高鳴き」が聞こえ始めました。自然界では秋の気配を感じているのかも知れません。皆さんにこの「山視協便り」が届くころには少しでも過ごしやすい気温になればと願うばかりです。体調にはくれぐれもご留意ください。 (事務局長 矢崎繁)
(事務局長 矢崎繁)
山視協だより 平成27年8月号
発行人 一般社団法人山梨県視覚障がい者福祉協会
〒400−0005 山梨県甲府市北新1−2−12
山梨県福祉プラザ1階
発行責任者 会長 堀口 俊二
編集責任者 事務局長 矢崎 繁
電話 055−252−0100
FAX 055−251−3344
http://yamashikyo.sakura.ne.jp