第36号 平成28年12月15日発行
一般社団法人山梨県視覚障がい者福祉協会会報
巻頭言 | |
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日盲連第2回臨時評議員会を終えて | ・・・・・3 |
今月の動き | |
県民の日記念行事「ふれあいマーケット」の報告 | ・・・・・4 |
文化祭に参加して | ・・・・・5 |
トピックス | |
鉄道事業者より「声かけ・サポート」運動強化キャンペーンの実施 | ・・・・・6 |
東京メトロホームドア設置の前倒しについて | ・・・・・7 |
支部だより | |
北杜支部 | ・・・・・7 |
クラブより | |
パソコンクラブより iPhone実践講座報告 | ・・・・・8 |
事務局より | |
青い鳥奉仕団より | ・・・・・9 |
バリアフリー落語会のご案内 | ・・・・・9 |
「山視協だより」は赤い羽根共同募金の配分金により作成されています。
会長 堀口俊二
気がつけば師走も早半ばを過ぎ、今年も余すところわずかとなりました。皆さんにおかれましては、年末の大掃除や新年への準備など、何かと気ぜわしい毎日をお過ごしのことと存じます。
気ぜわしいといえば、今年は私たちの親団体である日盲連にとっても大変忙しく課題の多い年でした。中でも、平成29年4月に施行される社会福祉法人制度改革への対応は、今後の日盲連の有り方を左右する重要課題であり、検討のための臨時評議員会が2度にわたって開かれました。
今回は、新定款案の協議に多くの時間を割いた11月29日の第2回評議員会の模様をお伝えします。理事や監事・評議員の定数や選任・改任方法等の変更、理事会・評議員会それぞれの権限や決議事項の変更、会長や業務執行理事の職務と選任・改任方法の変更、評議員選任・改任委員会の設置、会員の位置づけ等その内容は多岐に渡っており、審議時間の不足の声が多数出るほど熱心な議論が交わされました。最終的には、いくつかの修正箇所を確認の上、理事会提案の新定款案が承認され、新年度に向け詰めの段階に向かうこととなりました。
この制度改革が、今後の日盲連活動にどう影響してくるのか、まだ未知数の部分もありますが、新体制への移行ができるだけスムーズになされるよう願うものです。
一方、体外的な最大の課題ともいうべき平成医療学園訴訟問題についても情勢報告があり、日盲連で作成した「あはき等法十九条を厳守することを求める決議(案)」を承認した後、これを元に、各団体で声明や決議文を発信してほしいとの要請がありました。また、今後の署名活動や
裁判官への葉書陳情活動、募金活動等への協力の要請もなされました。
もう一つ、鉄道駅の安全対策推進についても、引き続き関係方面に働きかけていくとともに、平成30年度にスタートする国の第4次障害者基本計画の中にこの項目を盛り込むよう、運動を進めたいとの執行部の意向が示されました。内外ともに課題の多い日盲連ですが、その活動の成果は必ず私たちの生活環境の改善に結びついてきます。これからも、皆さんとともに日盲連加盟団体としての使命を果たしながら、視覚障がい福祉のさらなる向上を目指しましょう。
職業部長 酒井弘充
職業部では、昨年に引き続き、11月13日(日)に小瀬スポーツ公園で行われた県民の日記念行事のひとつである「ふれあいマーケット」にマッサージフェスタというコーナーを開設し参加いたしました。テント1梁にパイプいすというとても簡素なブースでしたが、陸上競技場の目の前というとてもよい場所にコーナーを出すことができました。
当日は職業部メンバーと山障協の小林さん、社会福祉協議会の松田さんのご協力をいただき、午前10時から午後3時までの間、61名の来場者の皆さんに本物のマッサージを知っていただく目的で施術を行いました。おひとりの方に約15分間の施術を行いながら、その途中で必ず次のお話をするようにしました。
まずひとつめに、8月9日の鍼灸の日に駅前で行っている無資格者撲滅キャンペーンで配布している「無資格業者にご注意を!」というタイトルのビラや、同時に配布した厚生労働省からの無資格業者に関する情報をお渡ししながらその内容についてゆっくり説明すること。
さらにもうひとつは、11月1日に白い杖愛護運動として、同じく駅前で配布しているビラをお渡しし、自分たちの体験も交えながらその内容についてお話しすることです。
これらの投げかけは15分というちょうどよい時間の中で、1対1で説明することができ、とても効果的だったと感じました。
そして、なによりも施術を受けはじめると多くの方が、いままで体験したことがあるそれらと明らかに違うものだと気が付き、感嘆の声を上げていました。中には「昨年ここでマッサージを受けて、とても調子がよくなったので今年も探してまた来ました。」といううれしい声まで聞こえました。少々大げさに聞こえるかもしれませんが、「どうしたら国家資格をもったマッサージ師とそうでない無資格業者を見極めることができるのか。」とか「こんなマッサージをまた受けたいが、どうやって探せばいいのか。」といった声が多々聴かれました。このような意味ではマッサージフェスタは「本物のマッサージを県民の皆様に広く知っていただく機会とする」という所期の目的を十分果たすことができたと実感しています。
最後に今回の施術はいっさいお金はいただきませんでしたが、受付横に設置していた赤い羽根の募金箱には5,020円の寄付が集まりました。これは後日、赤い羽根共同募金会に納めさせていただきました。
体育文化部 小林誠
11月27日、第48回県下視覚障害者文化祭がライトハウス研修室において開催されました。体育文化部としては、今年度最後の事業ということで天候が心配でしたが朝方には雨もあがり、例年通り多くの方に参加
していただきました。
午前は、朗読から始まり歴史小説、絵本、携帯小説などバラエティーに富んでとても楽しませていただきました。続いて、青い鳥奉仕団による「成りすまし詐欺」の劇が演じられ、それぞれの役柄に笑いを誘っていました。
語りでは、私も初挑戦しました。だんだん自分の順番に近づくと心臓の音が周りの人に聞こえるのではないかと思うくらい緊張してきました。何とか大役を果たすことができましたが毎年出演している人は大変だということがよくわかりました。
午後1時からは選者に渡辺和子先生による文芸選評が行われました。
会員の作品を一句ずつ取り上げてちょっとした工夫で印象が変わるこ
とが分かり日本語の奥深さが改めて感じられました。
文化講演会は、県内北杜市在住の小説家樋口明雄先生に「自然と生きる」という講演をしていただきました。お住まいが旧白州町と本当に自然がいっぱいの中での暮らしと、いま日本が抱えている里山の問題などが熱く語られました。ぜひ、先生にはこれからも山梨の自然を舞台にしたスケールの大きな小説を書いていただきたいと願っています。
最後に、文化祭を実施するに当たり、ご協力いただきました青い鳥奉仕団、わの会の皆さん本当にありがとうございました。
JR東日本及び首都圏鉄道事業者「声かけ・サポート」運動強化キャンペーンが11月25日(金)から開催されています。JR東日本が取り組んでいた同運動を、首都圏の鉄道事業者が連携して、強化キャンペーンを取り組むことになりました。また、キャンペーンに合わせて、鉄道事業者においては、鉄道事業者の係員に対して「視覚に障がいのある方に危険が迫っていると認識した場合の呼びかけ方」を改めて周知する取り組みも行うこととなっております。(一般社団法人日本民営鉄道協会)
東京メトロより、一部の駅でホームドアの設置を前倒しにするニュースが発表されました。「東京メトロでは、引き続き一日も早く全駅にホームドアを設置できるように努めるとともに、今回の見直しでは、お身体の不自由なお客様のご利用状況やホームの状況等を考慮し、銀座線、東西線及び半蔵門線の設置工程を前倒しする。東西線は6駅、半蔵門線は7駅の優先駅を選定し、2019年度末までに設置します」との情報がありました。詳細を知りたい方は事務局までお問合せください。
支部長 坂本正彦
会員の皆様、こんにちは。北杜支部です。12月に入り、寒さもだんだんと厳しくなってきましたが、いかがお過ごしでしょうか。
さて、我が北杜支部では、さる7月に総会および懇親会を開催いたし
ました。会員の皆様が全員出席して行われました。皆さんの最近の様子を聞き充実した日々をすごされていることがうれしく思いました。
近隣の支部の皆様は行事を重ねて有意義な活動を行っていますが、なかなか少人数で開催することができません。また、他の支部の行事に参加させていただくことができましたらお誘いください。これからが冬本番となりますので、皆様におかれましては、益々、お体をご自愛ください。
矢崎 繁
パソコンクラブでは11月23日(祝日)に県立図書館202交流室においてiPhone実践講座を開催しました。
最初にiPhoneの基本操作、どんなことができるかなどを学習し、後半は青い鳥奉仕団点訳部の皆さんにサポートしていただきながら、2班に分かれてベルクラッシック甲府までアプリの「BlindSquare」による道案内を使って実際に歩いてみました。
イヤフォンからは「何メートル先を右です、右何メートル先、ステーションホテル」などとお店や施設の情報を聞きながら道案内の指示に従い歩きますと目的地に到着しました。歩くカーナビと周辺の情報を得るための便利さを体験しました。
ソフトバンクのご協力によりiPhoneを貸し出していただけるとのことで家で使ってみました。とりあえずは電話を使えるようにと、慣れないせいか指での操作はと思い「Siri」を使ってみますと「電話をかける」と呼び掛けると「どなたにかけますか」と回答。アドレスの名前を言いますと、「誰々に電話をかけます」と返事があり、耳を付けますとコール音が聞こえてきました。寒い時期の指がかじかんでいるときでも声で指示が伝わり、電話がかけられる、便利な機能と無限な活用法があると感じました。
従来の携帯電話を使っているわが身としては今後有力な選択肢となると思います。ご協力いただいた関係者の皆さん、ありがとうございました。
訃報 甲府支部の小野知津子さんが11月6日に逝去されました。謹んでご冥福をお祈りいたします
今年もあと2週間あまりとなりました。皆様お元気でお過ごしでしょうか。振り返ってみますと身近なところで先月降った雪は54年ぶりとか。私の地域では20センチの積雪があり、まだ収穫前の畑の野菜は雪に埋もれていました。雪の重みでぶどう棚がつぶれたというニュースも聞きましたが、皆様の地域ではいかがだったでしょうか。多くの皆様からの原稿、情報提供により12月号までとどこおりなく編集することができました。ありがとうございました。今後もよろしくお願いします。この「山視協だより」の本会の行事、様々な情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。来年が皆様にとりまして良い年でありますようお祈りします。
(事務局長 矢崎繁)
山視協だより 平成28年12月号
発行人 一般社団法人山梨県視覚障がい者福祉協会
〒400−0005 山梨県甲府市北新1−2−12
山梨県福祉プラザ1階
発行責任者 会長 堀口 俊二
編集責任者 事務局長 矢崎 繁
電話 055−252−0100
FAX 055−251−3344
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