第26号 平成28年2月16日発行
一般社団法人山梨県視覚障がい者福祉協会会報
巻頭言 | |
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ハーネス友の会創立20周年記念大会に参加して | ・・・・・3 |
今月の動き | |
山梨県ハーネス友の会20周年記念大会 | ・・・・・4 |
今後の予定 | |
今後の会議・会計監査の日程のお知らせ | ・・・・・5 |
らくらくフォン研修会 | ・・・・・6 |
平成28年度定期総会及び第1回役員会開催のお知らせ | ・・・・・7 |
全国盲人福祉大会へのご案内 | ・・・・・7 |
トピックス | |
マイナンバーについて | ・・・・・8 |
支部だより | |
都留支部 | ・・・・・8 |
峡南支部 | ・・・・・9 |
事務局より | |
権利擁護について考える座談会のお知らせ | ・・・・・10 |
「山視協だより」は赤い羽根共同募金の配分金により作成されています。
会長 堀口俊二
去る1月31日(日)、本会クラブの一つであるハーネス友の会の創立20周年記念大会が催され、私も会長として参加してまいりました。今回はこの行事を通じて感じたことを少し書いてみたいと思います。
まず、壮観だったのは県内会員すべてが出席し、パートナーとして活躍している盲導犬19頭すべてがそろったことです。ユーザーの皆様方のこの大会にかける熱意と、パートナーへの熱い思いが伝わってきた一時でした。人口比からみてこの19頭という数はかなり多いものであり、それだけ移動の自由を求めている視覚障がい者が県内には多い証ではないでしょうか?そして、ユーザーから聞かれる多くの声は弱視の利用者も含め、盲導犬と出会ってから安心して外出できるようになったということです。私は以前から折あるごとに「移動の自由は心の自由」というフレーズを好んで用いていますが、正に盲導犬は自力での移動の自由をサポートし、心の自由をプレゼントしてくれるすばらしいパートナーだということを改めて感じました。
従来、視覚障がい者の単独での移動はたった1本の白杖に頼るしかないという誠に心許ないものでした。10年ほど前超音波式歩行補助具が登場しましたが、日常生活用具に指定している市町村は全国的にもまだ少なく、利用者も少数です。一方、最近は同行援護制度を利用しての移動が一般的となり、外出時の様々な場面における情報提供や代筆・代読など私たちの移動の自由は大きく拡大されました。しかしながら、この制度を利用するには事前に事業者に連絡し予約を取らなければならず、いつでも好きな時に自由に外出できるという真の意味での移動の自由が獲得できたとはいえません。そういった意味で、自力での単独歩行を可能にする盲導犬のすばらしさを再認識した大会でもありました。
ただ、現在でも盲導犬の入店拒否や一部交通機関の乗車拒否、ホテル等での宿泊拒否などいくつかの問題が残っていることも事実です。また、盲導犬ユーザーの交通事故も頻発しており、安全の確保も大きな課題です。本会と致しましても、ユーザーの方々の意見をお聞きしながらこれら課題解決に向けともに取り組んでいくことの大切さを痛感しています。一方、盲導犬の育成数には限界があり、視覚障がい者のだれもがすぐに利用できる訳ではありません。今後に向けては、同行援護制度の一層の充実と普及、歩行補助具の開発と日常生活用具への指定など、あらゆる観点から私たちの移動の自由拡大に向けた運動を押し進めていく必要があると考えます。移動の自由は視覚障がい者の幸せの扉を開くものと確信しています。
ハーネス友の会 会長 樋口貴美江
1月31日(日)甲府市役所からベルクラッシック甲府まで盲導犬ユーザーとパートナーを中心にパレードが行われ、その後来賓12名、会員39名、盲導犬19頭の出席のもと20周年記念大会がベルクラッシック甲府を会場に開かれました。
来賓としてご出席いただいた全日本盲導犬使用者の会会長 郡司七重様より投稿していただきました。
日本盲導犬使用者の会 会長 郡司七重
1月31日、私とウランは「山梨県盲導犬ハーネスの会・創立20周年記念式典」に出席するために、新宿駅から「特急・あずさ」で山梨県甲府市まで出かけました。
とても心和む、暖かな感謝に包まれたすてきな会でした、その場に居させていただいた者の幸せ感に満たされる気持ちでした。なにより20年の年数の積み重ねで、継続の力を強く感じました。使用者20名、全員がパートナーと一緒にこの場に出席で、たった一人の欠席者もいない、このことにだれもがご自身たちの会を大切にしているのですね、20年の歴史の積み重ねはお互いの信頼関係をはぐくみ、共通な未来を見つめる心をはぐくみ、豊かな土壌を作り上げてのこの記念式典と受け止めさせていただきました。
19頭、私のウランを入れれば20頭の盲導犬たち、それぞれ訓練を受けました協会は違うのですが、式典とそれに続いてのお祝いの席でどの犬たちもそれぞれのお父さん、お母さんに寄り添ってまるで肉体の一部かのように実に静かで、まるでその存在さえも消しているかのようなたたずまいでした。
盲導犬と私たちはただ目の見えない使用者とその目になってくれる犬というだけではなくて、たくさんの人と人との輪をつないで、未来を見つめて、そこに夢をかけて生活していく、山梨県盲導犬ハーネスの会のみなさんの底力の頼もしさを感じさせていただいての1日となりました。
事務局長 矢崎繁
次の日程、会場にて会議等を行いますので関係者の皆様はご出席をお願いします。なお、役員会の議題につきましては次号でお知らせします。
事務局長 矢崎繁
本会全体での社会学級の一環として「第2回らくらくフォン研修会」を計画しました。昨年度はスマートフォンが中心とした内容でしたが、今回はらくらくフォンの応用編を学びたいと思います。
らくらくフォンは多くの皆さんが使われていると思います。電話やメールが主だと思いますが、それ以外にどのような使い道があるのかまた、使っていて疑問点などありましたらこの機会に学んでみましょう。
今回はNTTドコモ ドコモ・ハーティ講座にお願いしデモ機を14台準備していただけます。ご自分のものも可能ですのでより便利な使い方を体験しましょう。多くの方の参加をお待ちしています。
新年度事業のご案内をいたします。次の通り標記の会議を開催致します。特に、総会につきましては4月に入りましてから資料をお送り致しますが、できるだけ大勢の皆様方のご意見を会運営に反映させていきたいと思いますので多くの会員様のご出席をお願いします。
第69回全国盲人福祉大会(青森大会)が5月20日(金)より22日(日)の3日間、青森県青森市のリンクステーションホール青森・ホテル青森(交流会)が行われます。
往復はJR(新幹線)を予定しています。現地での観光の希望者が6名以上でジャンボタクシーにて観光も計画しています。経費は会員56,000円(会議出席者)、67,000円(観光希望者)、参加者数で変更があります。
この機会に青森の観光、全国の動向にも触れてみてはいかがでしょうか。申し込み締切は2月25日となっています。
お誘いあわせの上、多くの皆様の申し込みをお待ちしています。参加ご希望の方は事務局までご連絡ください。
個人番号の扱いについて、厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部企画課より市町村などに通知された概要です。
1 視覚障害を有する方から個人番号の代読の要請があった場合には、代読を行う地方公共団体の職員その他の補助者に対して当該視覚障害を有する方が行う個人番号が記載された書類の提示及び補助者による個人番号の代読については、行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律に規定されている特定個人情報の提供には当たらないものと考えられることから、適切に対応すること。
ただし、利用事務又は関係事務を処理する以外のメモをとったり、録音をしたりすることにより収集又は保管することは、収集等の制限に抵触する可能性があることに留意されたい。
2 各種申請等において、視覚障害を有する方が個人番号を自ら記載することができない場合には、持参している通知カードや個人番号カードに記載された個人番号を代筆するなど適切に対応すること。
3 個人番号等の代読や点字シールの配布等に関する要望については、積極的に障害福祉担当課と通知カード・個人番号カード担当課との間で協力の上、対応すること。
以上のように市町村に向けて国より視覚障碍者に適切な対応をするような通知をしたとのことです。私たちも扱いに気を付けましょう。
支部長 菊島巧
例年になく暖かいかと思うと、大雪や厳しい寒さとなり、天候の変化が大きい冬となりました。皆様おかわりなくお過ごしでしょうか。
さて、都留支部では、10周年を迎え気持ちも新たに様々な活動を行ってきました。
偶数月には役員会及びデイサービスを実施しました。6月には日帰り研修で、県の防災新館の見学、9月には敬老の日のイベントとして無料マッサージ、10月には10周年記念の研修旅行など、会員で協力しながら行ってきました。
10周年記念の研修旅行では、静岡県に行き盲導犬センターの見学や盲導犬との歩行体験、茶畑でのお茶摘み体験や栗拾い、牧場での乳搾りやバター作りなど自然の中で普段ではできない数多くの体験を通して親睦を深めることができました。
また、これまで行って来た活動が認められ、都留市の福祉大会で市長賞を受賞しました。他の障害者団体とのスポーツ交流会も定着し、年々参加者が増えてきています。これからも会員募集にとりくみ活動を進めていきたいと思います。
支部長 井口貞子
ある会員とあれやこれやと言い争った末にやっと医療費窓口無料化となり、静かになったのも長続きせずまたまた制度がかわり、窓口支払いになってしまいましたが、支払った金は一人一人の口座に戻るということです。
私自身も戸惑うことがあります。それはたまたま現金をもちあわせていない時です。恥ずかしいですが以前も持ってない時がありました。そんな時は次の支払いと一緒にしてというよりほかにないです。支払ったお金を口座に返す、こんな面倒な制度になるより、窓口無料化の方が面倒ではないかと思いますが皆さんはどう思いますか。
生き残りについて
私が子供の時代は視力障害をあんまさんと呼ばれてる人がいました。別に悪いことでなく職業だからと、はいとにこやかに答えていて忙しく働いていました。私も身体を壊すほど忙しく過ごしていましたが今は無資格者にとられて視力障害者を苦しめています。新しい職業と言えど、何があるでしょうか。いくらビラまきをしてもすずめのなみだほども効果がないと思います。
三療は盲人専業にと全国提案した時、差別つけるとか、何とかで、問題になったことを憶えていますか。いまさらとは思いますが少しは救われたのではないかと思います。
視力障害全盲の弁護士さんもおられます。苦労して多くの先輩有名人のご苦労を重ね広められた三療を取り戻さなくてはと思います。恥ずかしいとかみっともないとか言われたころぱっちりとした晴眼者が特に「このみ整体」とか「カイロプラクティック」など、いろいろしゃれたことをやっていても、あん摩指圧手技療法と同じ事をしています。
たとえば、夜盲症(鳥目)や視野狭窄、眼瞼下垂、眼震、羞明、複視、色覚異常、昼盲も言葉の定義からすれば、視覚障害です。盲人は指先の感覚が鋭敏とされ、経穴を探したり、鍼や按摩の細かい手技に適するといわれています。生活基盤である三療を取り戻して生活を守らなくては。今の制度は弱者いじめです。どうか明るい平等な福祉制度を祈っています。そして大切なことは腕を磨くことだと思いますが皆さんお願い致します。忙しかったあん摩時代になることを祈ります。
山梨県自立支援協議会主催の座談会のお知らせです。申込先がそれぞれ違いますのでご注意ください。ファックスまたは、メール、電話で申し込みしてください。
節分も終わり、寒さのピークも過ぎたでしょうか。皆様はいかがお過ごしですか。1月の下旬、山日新聞に酒折の梅園「不老園」が例年より早く開園したとの記事が出ていました。標高差や地形の状況にも左右されるとは思いますが、我が家の庭の梅はまだまだ固いつぼみです。もっとも、この原稿を書いている時は、家の周囲は1月に降った雪で真っ白です。この時期は県道や国道は融雪剤の散布がありますので、盲導犬と出掛けた時、また帰ってから足やお腹を洗うなど気が抜けない時期でもあります。まだしばらくは路面の凍結などあるかも知れませんので出掛ける際にはお互いに注意しましょう。
(事務局長 矢崎繁)
山視協だより 平成28年2月号
発行人 一般社団法人山梨県視覚障がい者福祉協会
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発行責任者 会長 堀口 俊二
編集責任者 事務局長 矢崎 繁
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