第30号 平成28年6月15日発行
一般社団法人山梨県視覚障がい者福祉協会会報
巻頭言 | |
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第69回日盲連福祉大会(青森)報告 | ・・・・・2 |
今月の動き | |
全国福祉大会 あはき協議会報告 | ・・・・・3 |
全国福祉大会 スポーツ協議会報告 | ・・・・・4 |
全国福祉大会 生活分科会報告 | ・・・・・4 |
全国福祉大会 バリアフリー分科会報告 | ・・・・・6 |
全国福祉大会 職業分科会報告 | ・・・・・7 |
全国福祉大会 観光レポート | ・・・・・8 |
今後の予定 | |
点字競技会参加者募集 | ・・・・・8 |
女性部研修会案内 | ・・・・・9 |
第2回役員会と福祉部講演会の日程について | ・・・・・9 |
各部・クラブより | |
山梨ハーネス友の会より | ・・・・・10 |
トピックス | |
グランドソフトボールチーム関東大会優勝 | ・・・・・10 |
事務局より | |
山梨文化会館の工事について | ・・・・・10 |
第19回障害者文化展作品募集 | ・・・・・11 |
厚生労働大臣免許保有証申請が始まります | ・・・・・11 |
全国盲人文芸大会作品募集 | ・・・・・11 |
「山梨交響楽団第43回定期演奏会」へのお誘い | ・・・・・11 |
「山視協だより」は赤い羽根共同募金の配分金により作成されています。
会長 堀口俊二
1ヶ月のご無沙汰ですがいかがお過ごしですか?このお便りが届く頃にはうっとうしい梅雨空になっているかもしれませんが、体調管理には充分気をつけたいものです。
さて、標題の大会が 去る5月20日〜22日までの3日間、青森県のリンクステーションホール青森で開催され、本県からは付添を含め14名が参加しました。第1日目には理事会、評議員会、あはき協議会、スポーツ協議会、2日目には研修会と代表者会議、3日目には大会(式典と議事)が行われ、全国から1,100名を超える視覚障がい者及び関係者が集いました。
各分科会につきましては別に報告がありますので、ここでは全体を通して印象に残ったことを報告します。1日目の評議員会では、熊本地震被災者に対する支援活動のことが話題となり、まず第1段として6月末までに5百万円を目処に義援金を募り、その後については状況を見ながら対応することが確認されました。本会でも6月30日まで募金を受け付けておりますので、振込がまだの方など引き続きご協力いただければ幸いです。
2日目の研修会は「障害者差別解消法をどう生かすか(施行後の課題)」と題する名古屋市視覚障害者協会会長田中伸明氏(弁護士)を講師に招いての講演でした。差別解消の具体化には紛争解決機関を条例で設置する必要があること、紛争解決に応じない事業者の公表ができるよう条例で定めることが実を上げる大切な手段であることなどの内容が印象に残りました。本県におけるこれからの取り組みを考える上で大変参考になる講演でした。
3日目の大会式典では、主催者挨拶の後、竹下会長より日盲連顕彰等受賞者に表彰状・感謝状が贈られました。続いて行われた議事では、平成27年度決議処理報告、平成28年度運動方針(追加項目も含め)が執行部原案通り可決され、大会宣言案・決議案も全会一致で採択されました。最後に、次年度開催地の徳島県視覚障害者連合会久米清美会長より挨拶があり全日程を終えました。紙面の都合上、決議内容は機会を改めて紹介したいと思います。
今回は電車での移動でしたが、東京青森間を3時間10分ほどで結ぶ新幹線の旅は大変快適でした。会議と並行して計画した観光も大変好評でした。今回も、旅行の計画から乗車券等の手配、当日の案内から会計に至るまで、添乗員的な役割を心よく引き受けていただいた山本理事に心より感謝申し上げるとともに、移動や食事の折など細やかな気配りをしていただいた付添の方々にもこの場を借りてお礼申し上げたいと思います。本当に有難うございました。
副会長 広瀬清敏
以上慎重に審議され承認決定しました。
あはき問題戦略会議報告の中からその一部を掲載します。平成25年国民生活センターは寄せられた無免許者による危害事例の状況を公表するとともに厚生労働省等関係機関に改善するよう勧告した。
厚生労働省はその改善策として有免許者と無免許者との区別を明確にすることが必要と考えその差別化を図るために「厚生労働大臣免許保有証」を発行することにした。今後はこの免許保有証の意義を国民へ周知することが重要となる。免許保有証を持つことで有資格者と無資格者を区別し今後の運動につなげていきたいと思います。
副会長 矢崎繁
第1日目、日盲連スポーツ協議会の代表者会議が61団体の内、出席者41名、委任11名をもって成立し開催されました。冒頭、昨年の全国障害者スポーツ大会グランドソフトボール競技で優勝した広島県チームへ竹下日盲連会長から優勝旗が手渡されました。
前半の1時間は研修会、「チャレンジド・ヨガ体験会」が実技を中心に行われました。講師は日本カルチャーヨガ協会チャレンジド・ヨガ(視覚障がい者の方のヨガ・プロジェクトリーダー)の高平千世氏による、気軽に椅子に座ったままでもできるヨガ体験に、やや汗ばんですっきりした気分となりました。
後半は代表者会議を行ない、平成27年度事業報告及び決算報告と監査報告があり、昨年度は「吹き矢」をニュースポーツとして取り入れたことの報告がありました。
続いて平成28年度事業計画案及び予算案が審議され、今年度は、2020東京オリパラに向けて、パラリンピック以外の視覚障害関係の競技について紹介するイベントの開催について本部と一体となって取り組むなど、青年協議会との共催事業の実施などの案件について、賛成多数をもって承認されました。
役員改選により、新しい協議会長に富山県の濱野昌幸氏、副会長に大橋博氏(滋賀県)・副会長兼事務局長に加藤弘氏(北海道)が就任しました。
会長 堀口俊二
伊藤日盲連副会長、田中名古屋市視覚障害者協会会長を助言者に39題の提出議題が協議され、すべて採択されました。次に質疑の多かったものをピックアップして紹介します。まず、障がい者福祉制度に関する議題の中では、65歳を過ぎた場合の介護保険サービスと障害福祉サービスの関連性が話題となり、助言者の田中氏より、介護保険のメニューにないサービスは、65歳
以上であっても総合支援法のサービスが受けられる旨の助言がありました。
同行援護関係では、行政の福祉担当者やサービス提供事業者の資質の向上、報酬単価の引き上げと従事者の質と量の確保、支給量や利用時間など地域間格差の解消、通勤・通学や自営業者の出張時にも利用できるよう要望、同行援護従事者の車を利用できるよう要望など最も多い9題の提出議題がありました。助言者の伊藤氏より、同行援護のみの事業所では現在の報酬単価では経営が難しい、行政担当は人事異動で代わってしまうので質の向上が課題、諸課題解決のためにも、同行援護等連絡会への加盟団体会員の参加を望むとの助言がありました。また、田中氏からは、通勤・通学の訓練中は同行援護が認められる方向性が示されているが、だれが訓練を行うか適切な訓練の体制作りが課題、ヘルパーの車の利用に関しては、白タクの問題、事故時の対応、ヘルパー個人の用途と同行援護の用途での保険の扱いの違いなど問題が多いとの助言がありました。
視覚障がいリハビリ関係では、歩行訓練士等指導者の適正な配置とリハビリの充実が提案されたのに対し、助言者の伊藤氏から、現時点では歩行訓練士業務への県からの助成金があまり出ない、配置基準がないので職場もない、職場があっても賃金が安い、資格も大卒に見合うものになっていないなど課題が多数あることが指摘され、これからの運動が重要との助言がありました。
災害情報関係では、障がい者対応マニュアルの作成、視覚障がい者への防災計画及び避難所の設置などが提案され、助言者の伊藤氏より、各地域でマニュアルがどの程度できているか、それが視覚障がいに合っているかなど検証していく必要があるとの助言がありました。
合理的配慮関係では、資格取得やパスポート取得、大型店での買い物等あらゆる場面での配慮の提供推進要望の提案があり、助言者の田中氏より、事業者の合理的配慮は努力義務であるが、不提供そのものが差別になることが多いことを含んだ上、事業所との話し合いに望む必要があるとの助言がありました。
その他の中の同行援護従業者、点訳者音訳者の養成研修会を地域生活支援事業の必須事業にとの提案に関しては、助言者の伊藤氏より、点訳音訳講習会を必須事業にするため、カリキュラムの全国統一に向け日盲連として今年度取り組んでいきたいので、各団体でも並行して運動を進めてほしいとの意向が示されました。
毎年のことながら提出議題が多く審議不充分の感は否めませんが、それだけ未解決の課題が多いということにもなります。障害者差別解消法や改正障害者雇用促進法が施行されても、現実はまだ何も変わっていません。これからもまだまだ粘り強い運動が必要だなあと痛感しつつ会場を後にしました。
副会長 矢崎繁
2日目のバリアフリー分科会は各団体より42の提案議題が提出され、討議されました
安全な移動の確保に関する件4題、音響式信号機・交差点に関するもの8題、交通機関の割引について6題、交通機関について5題、代筆について4題、情報提供について7題、家電製品関係について4題、その他4題となっています。
本会の提出した交通機関についての「電車のボタン式開閉ドアの押しボタンの位置をチャイム音等音声で知らせるよう車両の改善を要望する。」についても実情を説明し、全員一致で採択されました。
一部、屋内の点字ブロックの基準化についての提案については欠席などして理由を述べられなかったものについては保留または日盲連にて要望書作成の段階で検討し一部文章の差し替えするとのこととなりました。
今回特に議論が深まったものに歩車分離式信号機やラウンドアバウト交差点の安全性がありました。非常に危険であるということから音響装置の設置や安全対策など一部文言の変更をして採択されました。最近本県でもラウンドアバウト交差点が利用されるようになりました。他人事とは思えない切実な思いです。
またJRや私鉄の割引について、特急券(新幹線を含む)の割引についてはグリーン席も付け加える、高速道路などの割引については視覚障害者が乗車していれば合理的な割引方法をとの少し内容を訂正し採択となりました。
すべての書類に代筆が認められる件については助言者(弁護士)より法的問題がある、制度的研究が必要、また自分で署名の練習も必要などの意見もあり今後考慮するとのことでした。
副会長 広瀬清敏
職業分科会には34の団体から56名の代表者が集い3名の助言者を迎え討議が進められました。あはき関係10題、無資格関係2題、一般就労3題、職場介助者2題、年金手当2題の19の議題について話し合いいくつかの議題の内容に訂正があり欠席のため提案理由の説明がなされなかった1題については保留となりました。多くの団体から提出された議題と山梨県からの提出議題を紹介します。
山内美和
今回の観光には9名が参加し、ジャンボタクシーで移動しました。最初は津軽三味線会館で、三味線を作る工程や歴史を学び世界の弦楽器の音色を聴いた後、ホールで津軽民謡を3曲聴きました、また、太宰治記念館では太宰が生まれた部屋などを見学し、いろりや太宰が愛用していた服や小物などの展示も見ました。
青森県観光物産館では360度のパノラマ映像で青森の1年の様子を見たあとエレベーターで13階に行き展望台から八甲田丸や竜飛岬などを見学、お土産なども買いました。ねぶたの家ではねぶたの構造を見たり、去年使用されたねぶたの実物を見たりしました。八甲田山ロープウェーで山頂へ行き、十和田湖では50分の遊覧観光、奥入瀬渓流散策では3つほどの滝を見ました。
天気に恵まれ、念願だった はやぶさに往復乗車でき、有名な観光地を旅行できて良かったです。
体育文化部 部長 埜村和美
先月号でもお知らせしましたが皆様の積極的な参加をお待ちしています。
部長 藤野ます子
女性部では 第2回研修会を 次の日程により開催いたします
事務局長 矢崎繁
次の日程で第2回役員会を行います。議題等につきましては次号に掲載致しますが役員の皆様は予定に入れておいてください。
なお午後1時から3時まで同じ会場で福祉部講演会があります。
たくさんの方のご参加をお待ちしております。
山梨ハーネス友の会 会長 樋口貴美江
ハーネス友の会では 5月8日(日)ライトハウス研修室にて 10時より総会、午後1時から研修会を行いました。ユーザー14人、ボランティア10人、合計24名の参加者でした。
来賓に県障害福祉課の福本様、ライトハウスの花形理事長のご出席をいただき温かなお言葉をいただきました。ありがとうございました。
今年度も動物愛護デー、秋の交流会、盲導犬キャンペーン、白い杖愛護デーなど多くの行事に積極的に参加して行きたいと思います。また、20周年の記念誌もボランティアの皆様のお力で素晴らしいものができました。多くの皆様に読んでいただければと思います。私たちも盲導犬と共に新たな道を切り開いて前向きに明るく楽しく生きて行きたいと思います。今後もハーネス友の会をよろしくお願い申しあげます。
部長 大野静香
6月4日、5日、神奈川県の平塚市で関東地区大会が行われました。山梨チームは抽選の結果シードとなり、大会1日目は試合なしで、2日目の準決勝で神奈川県チームと対戦、雨が降る中での試合となりましたが、8対1で勝利。決勝戦は埼玉県と対戦、雨天によるグランドコンディションの悪化で抽選となってしまいましたが、6対4で山梨が勝利し、関東地区代表として10月に岩手県で行われる全国大会に出場します
三井住友建設様より連絡がありました。文化会館の免震工事に伴う仮囲いをしますので建物の南面と西面の点字ブロックに少しかかります。期間は6月13日から9月いっぱいの予定です。通行の際は十分ご注意ください。
作品を募集していますので多数の方の応募をお願いします。(短歌、俳句、川柳、随想・随筆の4部門とし、自作、未発表の作品に限ります。)
7月31日締切りですので詳しい要綱等必要な方は事務局までお願いします。
山梨交響楽団から、第43回定期演奏会のご招待をいただきました。多くの皆さんに楽しんでいただきたいそうです。
5月としては暑い日が何日か続き風の心地よい季節となり、九州や四国では梅雨入りしたとの報道もありました。皆様いかがお過ごしでしょうか
本号では全国福祉大会青森大会の報告もありましたが、大会では全国から多くの方々が日頃の問題切実な問題を話し合い討議され有意義な大会だったと思います。
また、行きかえりの東北新幹線の利用では本州最北端がなんと近いのかと感じた半面、現地でタクシーでの移動の際の運転手さんの言葉で遠くに来たのだと感じる旅でもありました。
(事務局長 矢崎繁)
山視協だより 平成28年6月号
発行人 一般社団法人山梨県視覚障がい者福祉協会
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山梨県福祉プラザ1階
発行責任者 会長 堀口 俊二
編集責任者 事務局長 矢崎 繁
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