第45号 平成29年9月15日発行
一般社団法人山梨県視覚障がい者福祉協会会報
巻頭言 | |
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甲府駅南口バスターミナル完成 | ・・・・・2 |
行事報告 | |
平成29年度第2回役員会報告 | ・・・・・4 |
福祉部講演会に参加して | ・・・・・6 |
今後の予定 | |
「寿の集い」開催のご案内 | ・・・・・7 |
体育文化部より三団体交流秋季運動会のご案内 | ・・・・・7 |
県下視覚障害者文化祭開催のご案内 | ・・・・・7 |
グランドゴルフクラブより | ・・・・・8 |
支部だより | |
甲斐支部 | ・・・・・9 |
南アルプス支部 | ・・・・・9 |
トピックス | |
平成29年度知事表彰 | ・・・・・10 |
事務局より | |
バリアフリー落語会のご案内 | ・・・・・10 |
網膜色素変性症に関する医療講演会およびピア相談会のご案内 | ・・・・・10 |
第41回全国盲人将棋大会の開催について | ・・・・・10 |
「日韓伝統音楽交流事業」へのご協力のお願い | ・・・・・10 |
あはき等法19条を厳守することを求める決議(日本盲人会連盟)ページ内リンクです。
あはき等法19条を厳守することを求める決議(日本盲人会連盟)
「山視協だより」は赤い羽根共同募金の配分金により作成されています。
会長 堀口俊二
「秋来ぬと目にはさやかに見えねども風の音にぞおどろかれぬる」、そんな歌がしっくりくるこの9月初旬です。今年は、このまま足早に季節が進んでいくのでしょうか。体調管理が難しいこのごろです。
さて、ご存じの方も多いかと思いますが、去る8月9日に甲府駅南口バスターミナル周辺の工事が完成し、バスセンターや甲府市観光案内所も営業を始めました。そこで、今月号ではロータリー周辺の様子を点字ブロックを中心に書いてみます。既にご存じの方は読み飛ばして下さい。
駅正面のすぐ西側がロータリーになっており、南は平和通りに続いています。周囲の歩道には、ロータリーを四角く囲むように誘導ブロックが敷かれ、そのブロック上から各バス乗り場に線ブロックが延びているというのが基本的な形です。まず、エスカレーター前の東西に延びる線ブロックを右方向(西向き)に進んでみましょう。最初の分岐の左側がタクシー乗り場、次の分岐の左側が3番線乗り場です。ここをさらにまっすぐ進み、次の分岐を左折し南方向に向かうと、最初の分岐の左側が2番線乗り場となります。さらに南に下り、次の分岐を左折し東方向に向かうと、十字に線ブロックが交差する分岐が現れます。ここを左折すると1番線乗り場、右折するとスクランブル交差点を南に渡る横断歩道へと続きます。そのまま曲がらず直進するとスクランブル交差点を東向きに渡る横断歩道へとなり、6番線方面に行くことができます。なお、先ほどの2番線南側の分岐を1番線方面と反対方向(西向き)にしばらく進み、次の分岐を右折するとトイレとなり、介助犬用トイレもここにあります。
また、最初のエスカレーター前から西に延びるブロックを2番線方面に曲がらず直進すると、一般車の乗降場となります。次に、エスカレーター前の線ブロックを左(東)に向かってみましょう。すぐに現れる分岐を左折すると駅東階段、その3・4メートルほど先の分岐を右折すると4番・5番・6番線方面へと続きます。この線ブロックの左側は広場となっており、最初の分岐の右側が4番線乗り場です。ここを曲がらず直進すると分岐があり、線ブロックが十字に交差しています。右折して最初の警告ブロックの所でやや左斜めに曲がりながらブロックに沿って進むと分岐となり、左側がバスセンター入り口、そのすぐ先の分岐の右側が5番線乗り場です。ここを曲がらず直進し、次の分岐の右側が6番線乗り場、ここを曲がらずさらにまっすぐ進むとスクランブル交差点に突き当たります。西向き(右斜め方向)に渡れば1番線前の歩道、南向き(左斜め方向)に渡れば平和通り東側歩道となります。横断歩道にはそれぞれエスコートゾーンが敷かれています。一方、4番線南側の十字の分岐部をそのまま南に進むと次の分岐があり、右折するとバスセンターの側面入り口に続きます。右折せずまっすぐ進むと、平和通り東側歩道に向かう横断歩道となります。ここにはエスコートゾーンは敷かれていますが、信号がないので注意して下さい。また、4番線南側の十字の分岐部を左折し東に向かい広場を突っ切ると横断歩道となり、ここを渡ると山交百貨店前の歩道となります。ここにもエスコートゾーンはありますが、信号はないので気をつけて下さい。
なお、バスセンターの中には誘導ブロックがないので、これから要望していく必要がありますが、入り口を入って正面が定期券や乗車券等の窓口、その右側に高速バス関係窓口や観光案内窓口があります。また、入り口の右側には壁に沿ってベンチがあります。最後に、エスカレーター前の線ブロックを分岐で曲がらずそのまま東に進み、花屋さんの前を通り過ぎると警告ブロックで右方向(南向き)に線ブロックが折れています。これに沿って進み最初の分岐を左折すると舞鶴陸橋方面へ行くことができます。分岐の南側は横断歩道となっており、ここを渡ってブロックに沿って南に進むと次の分岐があり、右折するとバスターミナル方面に向かう横断歩道となります。分岐で曲がらず数メートル南に進んだ左側が山交百貨店正面入り口で、さらにそのまま直進すると警告ブロックで線ブロックが右折しており、平和通り東側歩道へと続いています。なお、山交百貨店北側の横断歩道にもエスコートゾーンは敷かれていますが、信号はないのでご注意下さい。
以上、私が歩いた感覚でのつたない説明なので、どの程度お分かりいただけたか心配ですが、慣れれば以前より歩きやすくなったのではないかと思います。甲府方面へのお出かけに少しなりともお役に立てれば幸いです。なお、県庁入り口から防災新館へ向かう平和通り東側歩道は、まだ工事が続いておりますのでご注意下さい。
事務局長 矢崎繁
8月20日(日)午前10時より県立図書館交流ルーム102を会場に行われました。主な内容は次の通りです。
藤野ます子
8月20日(日)福祉部の講演会が行われました。講師は青い鳥成人寮に勤務されておられる歩行訓練士の金山佐保さんで、内容は白杖を使用しての歩行訓練のことでした。歩行訓練士の資格を取得するために厳しい訓練をされたご自身の体験、パソコン・点字の指導をしていること、歩行訓練の事例などをお聞きしました。
その中で私が心に残っていることは、ひとつの事例についてでした。白杖を使用し、ゼロからの訓練を行い、その積み重ねにより一人で美容院に行けるようになったということでした。恐るべき白杖の力・・・講演のあと質疑応答が行われ閉会となりました。私は自己流で白杖を持ち歩いていますが改めて歩行訓練をしてもいいのかなと思いながら帰途につきました。
福祉部部長 返田順子
先月号でお知らせしましたが次の日程により、「寿の集い」を開催します。午前は長寿会総会と研修会が開催されます。
尚、長寿会総会に出席の方は、午前9時に甲府駅南口階段下に集合、9時10分に、送迎バス発着所から出発します。
山視協からの参加希望者は9月20日(水)までに返田部長携帯(090−5553−2840)へお申し込みください。
福祉部員他山視協関係者は当日、甲府駅1番線から、10時9分の電車(高尾行き)で石和温泉駅に向かいます。9時50分までに、甲府駅南口階段下に集合します。
部長 埜村和美
部長 埜村和美
今年の文化祭は、昨年まで夏におこなっていた点字競技とパソコン競技を組み込み、10月に開催することになりました。文芸の投稿と朗読と語りの発表者もあわせて募集します。なお文芸につきましては、視覚に障害がありながら、まだ山視福協に入会されていない方の投稿も歓迎します。皆様お誘いあわせてご参加くださいますよう、ご案内申し上げます。
点字競技とパソコン競技、朗読・語りと文芸の申し込みは、10月8日(日)を締め切りとさせていただきます。
朗読・語りは、発表時間を10分以内とし、埜村和美(0553−22−6909)まで、短歌と俳句と川柳は、それぞれ1首1句と1句で、事務局小林(055−252−0100)、点字競技とパソコン競技は各支部長さん(甲府支部は、名取利一さん 090−3595−4362)までお願いいたします。
部長 戸澤清茂
恒例となりました、わの会との交流グランドゴルフ大会を次の通り行いますので 会員の皆様のご参加をお待ちしております。
支部長 堀口俊二
甲斐支部では、5月 11日(木)に総会を開き、今年も甲府支部の行事に参加させていただきながら、並行して支部独自の事業を実施していくこととなりました。主な事業は、研修を兼ねた親睦会や市への要望活動です。親睦会については、この秋実施の予定で検討中ですが、楽しい企画ができればと考えています。
一方、市への要望活動については、8月に会員5名で市役所に行き、福祉課や建設課、企画財政課等に私たちの声を届けてきました。基本的には昨年同様の内容ですが、特に、タクシー券複数枚使用を可能にする制度の見直し、有償運送事業の充実、同行援護従業者不足の解消、市民バスの充実、道路環境の整備など、移動環境の改善を強くお願いしてきました。
なお、日常生活用具に関しては、この4月より盲人用血圧計及び視覚障害者用チデジ対応ラジオが新規追加されたのに加え、電磁調理器や盲人用体重計・体温計などの給付要件が見直され、健常者と同居の世帯でも給付が受けられるようになりました。毎年要望を続けてきた成果であり、地道な活動の大切さを実感しています。ただ、支部員が増えず固定化しているのが慢性的な課題です。福祉課の窓口にリーフレットを置いてもらい、より積極的に会のPRに努めるなど、新たな取り組みの必要性を痛感しているところです。
支部長 東條芳彦
今年度は会員1名が、亡くなられ、他に2名の方が、退会しましたので会員が13名になりました。会員も高齢化の一途をたどっており、会自体の維持がいつまでできるか危ぶまれる状況にあります。
さて、4月に定期総会を行い、本年度の事業計画が承認されました。同じ日の午後からは、第1回目の社会人学級を行いました。防災についての講話を 危機管理室の 三木功様よりうかがいました。
5月には、交流研修会として、小金井公園内の江戸東京建物園を見学し、午後からは、日野市の高幡不動尊の参拝をしてきました。この後、2回の社会人学級を計画しております。
南アルプス市障害福祉課に対しては日常生活用具の時代に合った耐用年数や金額の改正等を要望し、よりよい回答を得ることができました。パソコン周辺ソフトも来年度からは、今までの10万円の限度額で5年の耐用年数の給付と5万円の限度額で3年の耐用年数とする2通りの選択ができるようになり、その組み合わせも可能になりました。3年ごとの福祉施策の見直し時期に合わせ、南アルプス市の視覚障害者の生活改善のために会として今後も要望をしていくつもりでおります。
9月1日に行われた芸術・文化祭の中で次の2名が表彰を受けられました。おめでとうございます。
参加を希望する人は、10月1日までに、穗阪(電話 0551−22−2754)まで
午前は患者ご家族を対象とした、個別相談会がありますので、希望する人は申し込んでください。
申し込みは11月5日(日)までに穗阪和宏までお願いします。
標記大会が11月18日(土)、11月19日(日)に西陣織会館で開催されますが申し込みは10月15日(日)までとなっています。詳細は事務局までお問い合わせください。
日盲連と日盲委の共催で標記事業が行われます。大阪、名古屋、東京の3会場で、日韓両国を代表する視覚障害音楽家が、日本の伝統楽器(箏、三絃、胡弓等)と、韓国の伝統楽器(タンソ、テグム、カヤグム等)を演奏します。各会場の入場料は有料で2,000円となります。
11月11日(土)13時30分〜16時(13時開場)
東京会場 紀尾井小ホール(会場席数250席)
9月に入り朝夕の心地よい風が吹く季節となりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。夜になりますと、草むらから虫の音も盛んに聞こえてきます。本号には運動会や文化祭のご案内も掲載されております。運動で心地よい汗をかくのも良いですし、虫の音を聞き、一句ひねり出して文化祭に投稿するのもいかがでしょうか。まだまだ残暑、季節の変わり目、体調を崩しやすい季節でもあります。留意してお過ごしください。
(事務局長 矢崎繁)
山視協だより 平成29年9月号
発行人 一般社団法人山梨県視覚障がい者福祉協会
〒400−0005 山梨県甲府市北新1−2−12
山梨県福祉プラザ1階
発行責任者 会長 堀口 俊二
編集責任者 事務局長 矢崎 繁
電話 055−252−0100
FAX 055−251−3344
http://yamashikyo.sakura.ne.jp
学校法人平成医療学園(以下、「平成医療学園」という)は、自らが設置経営する3校の養成施設と大学のあん摩マッサージ指圧師養成課程の新設認可申請が不認定とされたことを不服として、国を相手にその不認定処分の取り消しを求め訴訟を提起した。
訴訟の当事者は平成医療学園と国であり、我々は裁判の当事者ではないが、訴訟の結果によっては視覚障害あん摩マッサージ指圧師が失職し、あるいは視覚障害者があん摩マッサージ指圧師の職域から閉め出されかねないことを考えれば、我々こそが実質的には当事者であるとの認識に立ち、国の立場を強く支持するものである。
あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゆう師等に関する法律(以下「あはき等法」という。)19条は、「当分の間、文部科学大臣又は厚生労働大臣は、あん摩マツサージ指圧師の総数のうちに視覚障害者以外の者が占める割合、あん摩マツサージ指圧師に係る学校又は養成施設において教育し、又は養成している生徒の総数のうちに視覚障害者以外の者が占める割合その他の事情を勘案して、視覚障害者であるあん摩マツサージ指圧師の生計の維持が著しく困難とならないようにするため必要があると認めるときは、あん摩マツサージ指圧師に係る学校又は養成施設で視覚障害者以外の者を教育し、又は養成するものについての第二条第一項の認定又はその生徒の定員の増加についての同条第三項の承認をしないことができる。」と定めている。
平成医療学園は、この規定が制定されてから半世紀あまりが経過しており、@視覚障害者に対する年金などの社会保障が充実し、あん摩マッサージ指圧師以外の職業に広く就職しているなどとしてこの規定の意義は失われているAあはき等法19条は憲法22条によって保障された平成医療学園の営業の自由を侵害するものであり、国の不認定処分は憲法31条によって保障された手続き的保障に反するなどと主張している。しかし、それらの主張は現状の認識を大きく誤り、憲法解釈にも反するものである。
障害者雇用促進法が施行された今日においても、視覚障害者の職域は依然として狭く、視覚障害者の一般雇用は極めて低位のまま推移しており、今日においてもあん摩マッサージ指圧業は視覚障害者の中心的職種なのである。また、視覚障害あん摩マッサージ指圧師の収入は、晴眼あん摩マッサージ指圧師に比較して極めて低い状態が続いている。
他方、年金などの社会保障が制度化されたとはいえ、障害者の生活は引き続き困難な状態が続いており、障害者の生活保護受給率は一般国民の10倍を超えているのである。
視覚障害者の職業選択の自由が未だ実現していない中で、平成医療学園の主張が認められることがあれば、あん摩マッサージ指圧業の分野からも視覚障害者が実質的に閉め出されることとなり、視覚障害者の就労を通じた自立をも奪う結果となることは必定である。
我々は、そうした事態を回避するため、広く国民の理解と支持をも得て、視覚障害者の関係団体だけでなく、あはき業界との連携の下に国が勝訴するために全力を尽くすことをここに決意するものである。