第56号 平成30年 8月15日発行
一般社団法人山梨県視覚障がい者福祉協会会報
巻頭言 | |
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今年の要望活動その1 | ・・・・・2 |
今後の予定 | |
「寿の集い」開催のご案内 | ・・・・・3 |
三団体交流秋季運動会のご案内 | ・・・・・4 |
支部だより | |
山梨市支部 | ・・・・・5 |
クラブだより | |
パソコンITクラブから | ・・・・・6 |
事務局よりお知らせ | |
甲府駅南口バスターミナルの工事について | ・・・・・6 |
あはき19条募金・署名に関わる報告 | ・・・・・6 |
皆さまの年金額が音声で確認できるようになりました | ・・・・・7 |
第5回山梨県障害者芸術・文化祭のご案内 | ・・・・・7 |
療養費受領委任申請説明会開催のご案内 | ・・・・・8 |
関東盲信越静ブロック合同友愛の集い(結婚交流会)について | ・・・・・8 |
編集後記 | ・・・・・9 |
「山視協だより」は赤い羽根共同募金の配分金により作成されています。
会長 堀口俊二
未曽有の豪雨災害や命に関わる危険な猛暑など、荒々しく過ぎたこの夏もようやくお盆を迎え、コオロギの音が聴こえ始める季節となりました。せめて、夏の終わりの風情を静かに鑑賞できるような穏やかな季節の移り変わりを願ってやみません。
さて、今年もこの7月から8月にかけて関係各方面への要望活動を正副会長を中心に行いました。そこで、その報告を紙面の都合上2回に分けて記します。今月は、道路や鉄道に関する内容です。
まず、道路のバリアフリー化については、歩道への点字ブロックの増設、横断歩道への音響式信号機やエスコートゾーンの増設、歩車道間の2pの段差確保などを中心に、7月26日に県道路管理課、8月2日に県警交通規制課を訪ね、それぞれ要望書を手渡してきました。県道路管理課には、最近進められている歩道のフラット化が視覚障がい者には新たなバリアになっていることを訴え、理解を求めました。車椅子利用者や高齢者のニーズもあるので、路面の素材の工夫を含め、万人が歩きやすい道路への改善が今後の課題ということになりました。
県警交通規制課からは、ここのところ毎年8機程度音響式信号機を増設しているが、電線等道路構造上の事情からすぐには設置できない箇所があること、住宅地では地域住民の理解が得にくい場所があることなどの説明がありました。ただ、道路構造上すぐには設置できない箇所でも、道路改修の折に要望を生かしていきたいので、同じ箇所であっても要望は是非出し続けてほしいとのことでした。また、地域住民の理解に関しては、広報等を通じての啓発活動が大切だということになり、本会としてもあらゆる場面を通じて周知をはかっていくことが必要だと感じました。
JR関係については、歩行訓練士の金山さんにも同行していただき、7月26日に甲府駅を訪ね本会要望を手渡しながら意見交換を行いました。ホームへの内方線付き点字ブロックの増設、押しボタン式ドア開閉車両問題の改善、弱視者にも見やすい表示の改善、甲府駅コンコースの点字ブロックや照明の改善などが主な内容です。内方線付き点字ブロックに関しては、昨年度ようやく甲府駅に敷設されましたが、敷設駅はまだまだ少なく、無人駅など人的サポートが受けられない駅への敷設も安全確保上重要であることを伝えました。また、押しボタン式ドア開閉車両への乗降は極めて困難かつ危険であり、現実に初狩駅で普通列車に乗り損なった会員があることを伝え、ハード・ソフト両面からの早急な改善をはかってほしい旨訴えました。対応していただいた助役さんには充分理解していただきましたが、JR東日本という大きな組織としての対応には難しい事情もあるようです。粘り強く全国的な要望活動にしていかなければならないと痛感しました。ホーム上の表示については、黒地に白の方が見やすいのではないかと提案してきました。
いずれの要望も昨年度とかわりばえしないように思えるかもしれませんが、声を出し続けていくことが重要です。特に道路環境については、明らかに年々改善されており、地道な要望活動の成果といえるでしょう。日常の歩行や鉄道利用に関し、何かご要望がございましたら是非事務局までお寄せください。移動の自由は心の自由、移動の安全性向上は私たち視覚障がい者の生活の質の向上につながるものと確信しています。
福祉部部長 返田順子
福祉部では次の日程により、「寿の集い」を開催します。先輩方との交流を通し、元気を分かちあいませんか。尚、午前は長寿会総会と研修会が開催されます。
尚、長寿会総会に出席の方は、午前9時に甲府駅南口階段下に集合、9時10分に、送迎バス発着所から出発します。 山視協からの参加希望者は9月25日(火)までに返田部長携帯(090−5553−2840)へお申し込みください。
福祉部員他山視協関係者は当日、甲府駅2番線から、10時20分の電車(高尾行き)で石和温泉駅に向かいます。10時までに、甲府駅南口階段下に集合します。
長寿会会員様へ
長寿会総会と研修会に参加される方は9月16日(日)までに長寿会の相吉会長にお申込み下さい。
体育文化部部長 埜村和美
この事業は、県下の在宅と施設利用の視覚障害者、ライトハウス、青い鳥奉仕団が一堂に会し、競技を通じて親睦を深めるものです。皆様誘いあわせてご参加くださいますよう、ご案内いたします。
支部長 埜村和美
山梨市支部では、8月5日(日)山梨市駅前の「街の駅」のA会議室を会場に、「生活習慣病を予防しよう」と題し、保健師さんと栄養士さんから講演をいただきました。
健康寿命とは、平均寿命から要介護の寝たきりの期間を引いたもので、山梨県は男性73.21歳(全国1位)、女性が76.22歳(全国3位)とのことです。生活習慣病は、偏った食生活、運動不足、飲酒習慣、喫煙、ストレスなどが原因となって起こる病気の事で、肥満、糖尿病、高血圧、脂質異常症やこれらの予備軍まで含まれます。生活習慣病が悪化すると、血管や内臓に影響を及ぼし、脳卒中や脳梗塞、心筋梗塞や癌など重い病気につながるリスクが高まります。
糖尿病は自覚症状が現れにくく、喉の渇きやだるさ、手足のしびれで気づくことが多く、すでに進行している場合が少なくありません。糖尿病の合併症は、毛細血管を中心に生じる細小血管障害と、比較的太い血管に起こる大血管障害に大別できます。三大合併症として知られる「糖尿病網膜症」「糖尿病腎症」「糖尿病神経障害」は、いずれも細小血管障害であり、糖尿病発症後10年前後の経過を経て、出現すると考えられています。一方、心筋梗塞や脳梗塞などの原因となる動脈硬化は大血管障害にあたり、境界型糖尿病と呼ばれる糖尿病予備軍の段階から発症・進展することがわかっています。
メタボは、メタボリックシンドロームの略で、内臓脂肪が多くて糖尿病をはじめとする生活習慣病になりやすく、上に述べた病気の引き金になると考えられています。体内時計は寝不足などで乱れることがあり、あさの太陽光線を浴びることにより、リセットできるそうです。食習慣としては、一日350gの野菜が必要ですが、これもバランスのとれた食事により、効果が上がるそうです。猛暑続きで食習慣の乱れがちな日々ですが、健やかに生きるために心がけなければならないポイントを、学ぶことができました。
部長 小林誠
パソコンITクラブは、3月の総会において、次のことが承認されました。
1 長く役員を務めてくれた梶原さんと山本さんがサポート役に回り、新役員として、部長、小林、副部長に市瀬さんと石坂さん、事務局に井上さん、監査役に岡部さんが選ばれました。
2 これまで毎月行ってきた学習会を5、7、9、11、1、3月の奇数月の第4日曜日に行う。
3 これまでのパソコンクラブの名称をパソコンITクラブに変更する。最近のIT機器の普及は目覚ましいものがあります。これに対応していこうというのが名称変更の理由です。タブレットやスマートホンを利用すれば私たちの生活はより便利になります。あなたもパソコンITクラブに加入してより生活を豊かにしてみませんか。新会員大歓迎です。
甲府駅南口ロータリーのバス乗り場1番と2番の間に、車いす利用者のためのスロープを造る工事を8月20日〜31日までの予定で行うこととなりました。点字ブロック上の歩行には影響ありませんが、それより車道側は通りにくくなります。ご通行の折には充分ご注意ください。
募金(総会13,450円、振込その他22,000円、全国大会26,105円、合計61,555円)は6月27日に日盲連に振り込みました。署名は256筆です。ご協力ありがとうございました。
なお、あん摩師等法19条連絡会ニュース2の点字データが届いていますので必要な方は事務局までご連絡ください。
平成30年度より、毎年1回、6月にお送りする年金振込通知書、年金額改定通知書に、2次元バーコードの「音声コード(Uni-Voice)」を印刷してお知らせすることとなりました。
対象となる方は、視覚障害により障害年金を受給している方です。この音声コードから読み上げられる内容は、対象者の今年度の年金額や、2ヶ月に1回振り込まれる各期の振込額などです。
音声コードの読み取りには、専用の読み取り機や、音声コード対応の携帯電話、または音声コードに対応したアプリケーションをインストールしたスマートフォンが必要です。
(なお、テルミーにて振込額通知書の音声コードの読み上げができることを確認しました。事務局長・矢崎)
皆さんご存じの通り、来年1月から鍼灸マッサージの保険取り扱い制度が変更になります。医師・薬剤師・柔道整復師等と同様に厚生労働省へ申請し、保険取り扱い施術者として登録することが必要となりました。このことを受け、一般社団法人山梨県東洋療法師会では次の日程で標記の会を行います。
つきましては、本会でもあはき自営業者に関わる大変重要な説明会と考え、後援団体として相乗りさせていただき、施術所を営んでおられる視覚障がい会員の皆さんの申請手続きをサポートする機会を設けることと致しました。行政関係の手続きは視覚障がい者にとっては大変わかりにくく、苦手な分野です。現在保険を取り扱っていて申請に苦慮している方、これから取り扱おうと考えている方等、この機会を逃すことなく是非お出かけください。
猛暑、酷暑とラジオやテレビで聞かない日はないような今年の夏ですが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。この原稿を書いている本日は全国高校野球の開会式の様子がラジオから流れていますが、このまま暑さが続くと選手や応援する皆様の体調を気遣ってしまいます。
野鳥の世界では8月に入ったころから「キィー キィー キチキチキチ」とモズの高鳴きが聞こえてくるようになりました。鋭く挑戦的な鳴き声で、秋から冬にかけて1羽だけでなわばりを持つための宣言です。
まだまだ、暑さも続きそうです。皆様も体調には気を付けてお過ごしください。
(事務局長 矢崎繁)
山視協だより 平成30年8月号
発行人 一般社団法人山梨県視覚障がい者福祉協会
〒400−0005 山梨県甲府市北新1−2−12
山梨県福祉プラザ1階
発行責任者 会長 堀口 俊二
編集責任者 事務局長 矢崎 繁
電話 055−252−0100
FAX 055−251−3344
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