第94号 令和3年 10月15日発行
一般社団法人山梨県視覚障がい者福祉協会会報
巻頭言 | |
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銀行協会への要望に関する報告第2弾 | ・・・・・1 |
今後の予定 | |
職業部講演会開催のご案内 | ・・・・・4 |
支部だより | |
富士河口湖支部 | ・・・・・4 |
事務局よりお知らせ | |
甲府市から要望の回答がありました。 | ・・・・・5 |
バリアフリー演劇 ヘレン・ケラー~ひびき合うものたち | ・・・・・5 |
第2回視覚障害者リモート将棋大会のお知らせ | ・・・・・5 |
マイナンバー制度の広報用資料について | ・・・・・5 |
編集後記 | ・・・・・6 |
「山視協だより」は赤い羽根共同募金の配分金により作成されています。
会長 堀口俊二
さわやかな秋晴れが続く好季節、電車にでも乗ってちょっと遠出がしてみたくなるようなこの頃です。まだまだ先行き不安なコロナですが、そろそろ静かになってほしいですね。
さて、標題の件については、7月号でも触れましたが、今月1日に行った2回目の話し合いで、銀行協会より正式な調査結果をいただきましたのでここに報告します。
調査対象は銀行協会に属する山梨中央銀行、みずほ銀行、りそな銀行、三井住友銀行、三井住友信託銀行、甲府信用金庫、山梨信用金庫、山梨県民信用組合、都留信用組合の9金融機関です。これに含まれていないゆうちょ銀行については、独自の調査を検討する必要があると思われます。
この結果からまずわかったことは、私たちにとって最も重要とも言える代筆が、すべての金融機関で対応となっていることです。具体的な対応のしかたは各金融機関で異なるようですが、お願いする際には、是非この結果を踏まえて窓口でお話いただければと思います。音声ガイド付きATMの設置率の高さも予想以上でした。前回にも書きましたが、視覚障がい者が単独でお金の出し入れができる装置であり、会としても活用の促進をはかっていく必要がありそうです。ただ、入口からATMまでの誘導ブロックの設置率が低いので、設置要望を続けていきたいと考えます。
次に、テレフォンバンクサービスが9機関中6機関で行われているというのも朗報です。私も利用者の一人ですが、居ながらにして振り込みや残高確認ができるというのは視覚障がい者には大変ありがたいサービスです。まだ利用されていない方には是非お試しいただければと思います。
また、点字による預金取引明細表も9機関中4機関で対応となっています。私はこのサービスも利用していますが、通帳の残高はもちろん年金の振込額、電気料やガス料の支払額など、入金・出金の詳細がわかるのでこれまた大変便利です。点字使用者にはおすすめのサービスです。
以上、銀行協会からいただいた調査結果について述べてきましたが、協会の立場として残念ながら具体的な金融機関名は公表できないとのことで、サービス利用に当たっては各金融機関に問い合わせてほしいとのことでした。それでも、色々な対応がなされていることがわかったのは大きな収穫です。今後も皆さんと情報を共有しながら、視覚障がい者の金銭管理上のバリア解消に向け運動を進めましょう。
部長 酒井弘光
10月に入り、朝晩の風はめっきり秋らしくなってきました。また、新型コロナウイルス感染症の第5波もどうやらすぎさり、加えてワクチン接種もすすみ、ほんの少しではありますが、安心材料が増えてきています。まだまだ新たな波の襲来も予想されており、気の抜けない日々が続きます。
そんな中ではありますが、職業部では昨年実施できなかった職業部講演会を計画しております。内容につきましても昨年度予定していました内容で実施したいと考えております。なお、開催方法や開催会場などにつきましては、コロナ感染状況をみながら決定していきたいと考えております。詳細につきましては来月号にてご案内いたしますので、よろしくお願いいたします。多くの皆様のご参加をお待ちしています。
支部長 近藤とみ子
コロナウイルスの感染が増す中、先日の総会で管内に音声信号機の敷設の情報を得ましたので確認に行ってきました。1車線往来の車道の片側に小学校の入り口とコンビニ、反対側にもコンビニと交番があり駐車スペース出口付近に押しボタン式の信号機がありました。安全を確保するためにもこの信号機を使いたいと思います。
横沢通りの誘導ブロック及び交差点へのエスコートゾーンの設置について
中央4丁目交差点工事についてのお知らせ
道路の拡幅工事のため約1年間にわたり、工事が続きますので付近を歩行の際はご注意ください。詳細につきましては、連絡が入り次第お知らせします。
令和3年度山梨県障害者文化芸術フェスティバル開催事業
視覚障害者向けのマイナンバー制度の広報用資料を希望者に差し上げます。
10月から保険証としても使える予定の「マイナンバーカード」の広報資料がデジタル庁から届いています。点字版、音声版(音楽CD)、大活字版の媒体があります。希望者は、事務局までどうぞ。
編集後記 山梨県でも新型コロナの新規感染者が減少傾向を見せるなか、感染症の専門家らが懸念しているのが、冬にくるであろう“第6波”です。そんな中、興味深い記事を見つけたので紹介します。
以下、抜粋
この1年半を振り返ってみても、現在の感染対策(マスク、手指消毒、ソーシャルディスタンス)と人流抑制だけでは、十分に感染を抑えられていない。今の対策に限界があるのは、誰が見ても明らかだろう。そんな状況を見かねて、声を上げたのが東北大学大学院理学研究科の本堂毅さんほか、38人の科学者だ。
「これまで接触感染と飛沫感染が主なものとされていた感染ルートが、研究の進展によって接触感染はまれであることが判明する一方、これまでまれだと考えられていた空気感染が主な感染経路であることがわかってきました」
事実、今年5月には、CDC(アメリカ・疾病対策センター)も空気感染が新型コロナの重要な感染経路と言及した。「空気感染とは、“空中を浮遊するエアロゾルを通して染が広がる(airborne infection)”という意味であり、ウイルスの感染力の強さとはまた別の話です。大事なのは、空気と一緒に滞留するウイルスに対して、どう対策をとるべきかなのです」
昨年も話題になったエアロゾルとは、どんなものなのか。これについては、室内の空気清浄に詳しい工学院大学工学部建築学科教授の柳宇さんが説明する。
「エアロゾルとは、固体、あるいは液体の物質とまわりの空気が混ざった粒子のこと。大きさも定義されていて、0.001~100ミクロン(1ミクロンは1000分の1ミリ)のものをいいます」
エアロゾルは重力によって落下していくが、その速さはかなりゆっくりだ。柳さんによると、5ミクロンのエアロゾルを、人が立っているときの口や鼻の高さである1.5メートルから落下させると、気流がまったくない状況でも35分間かかるという。
「エアロゾルの落下は温度や湿度、気流などにも大きく影響され、気流があればそれにのってどこまでも運ばれます。つまりエアロゾル感染=空気感染なのです」
では、どんな空気感染対策をとればいいのだろうか。本堂さんは言う。
「ポイントは、“空気の溜まり場を作らない”です。そのためには適切な換気が大事で、必要に応じて補助的に空気清浄機を活用します」
2つの「空気感染対策」が必要だ
(事務局長 小林誠)
山視協だより 令和3年10月号
発行人 一般社団法人山梨県視覚障がい者福祉協会
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山梨県福祉プラザ1階
発行責任者 会長 堀口 俊二
編集責任者 事務局長 小林 誠
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FAX 055-251-3344
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