第89号 令和3年 5月14日発行
一般社団法人山梨県視覚障がい者福祉協会会報
巻頭言 | |
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定期総会を終えて | ・・・・・2 |
行事報告 | |
令和3年度第1回役員会報告 | ・・・・・4 |
支部だより | |
甲府支部 | ・・・・・6 |
事務局よりお知らせ | |
関ブロスポーツ大会の中止について | ・・・・・7 |
賛助会費・ご寄付を頂きました | ・・・・・7 |
第24回山梨県障害者文化展について | ・・・・・7 |
山梨県立図書館よりお知らせ | |
活字による読書が困難な方に向けたサービスについて | ・・・・・8 |
編集後記 | ・・・・・9 |
「山視協だより」は赤い羽根共同募金の配分金により作成されています。
会長 堀口俊二
新緑の野山に出かけ、身も心もリフレッシュしたくなるこの頃ですが、ウイルスが元気すぎるのが困りものです。仲良く共存できる方法はないのでしょうか。共生という二文字が頭をよぎります。
さて、今月は定期総会の報告です。去る4月18日、県立図書館のイベントスペースを会場に、検温やソーシャルディスタンスの確保など、コロナ対策に気を配りながらの開催となりました。来賓の方々もお呼びできず、出席者への昼食も無しといった異例の形ではありましたが、出席者40名、委任者72名で総会は成立しました。
事前にお配りした資料に沿って、第1号議案から第4号議案を審議し、すべて原案通り承認されました。中でも予算に関しては、多額の基本金を取り崩し関ブロ大会運営に当てるという内容でしたが、できるだけ経費節減に努め、基本金からの支出を最小限に抑えるということで了承されました。
その他のところでは、次の意見が出されました。一つは金融機関における視覚障がい者への配慮に関するものです。ある銀行で半年以上預金が引き出せない事例があるとのことで、金融機関に対し代筆・代読など合理的配慮の徹底を是非要望してほしいとの内容でした。2点目は、無資格者対策に関する意見です。従来行っているキャンペーン活動だけでは運動の実が上がらないので、無資格者を名指しで摘発するなど、運動の強化をはかってはとのものでした。いずれも本会にとって大変重要な事柄であり、今年度の課題として役員会を中心に検討を進めることとなりました。
最後の役員改選では、理事・監事原案の承認を得た後早速最初の理事会を開き、次のような新体制が決まりました。以下は新理事及び監事氏名と役職等です。(敬称略)
さて、これからの2年はこの新体制で望むことになります。コロナ禍の中、どの程度の活動ができるのか、関ブロ山梨大会は予定通り行えるのかなど不安だらけの滑り出しですが、役員一丸となってできることから一つ一つ取り組んでいくつもりです。そして、皆さんの声が暮しやすい環境作りに結びつくよう努めていきたいと思いますので、今後ともご協力・ご支援よろしくお願い致します。
追伸 総会の席上ではありませんが、特養ホーム積立金に関する会員さんからのお尋ねがありましたので現状をご報告します。本来先輩方が特養ホーム建設を目指して募った寄付金であり、県等への要望も毎年重ねてきましたが、残念ながら進展の兆しが全く見られません。そこで、3年前の定期総会で、特養ホームの建設のみならず、青い鳥老人ホームの施設の充実や入所要件の緩和などを含め、視覚障がい高齢者福祉の向上に関する運動に広く有効活用していくということで了承を得、現在に至っています。なお、この積立金はあくまで預り金であり、会の会計とは別扱いであることを申し添えます。ご理解の上、今後の活用法などお知恵をお貸しいただければ幸いです。
事務局長 小林誠
総会終了後、午後1時より、今年度初回の役員会が行われました。主な内容を列記します。
支部長 廣瀬清敏
風薫る5月に入り過ごしやすい季節になりました。皆様いかがお過ごしでしょうか。甲府支部では先月定期総会を開くことができました。例年と比べ希望が持てる朗報が3つありました。一つ目は市会議員の鈴木顧問が尽力され、年間24枚のタクシー券を使い切った方に12枚を追加されることになりました。当日障害福祉課から詳しい説明がありました。
2つ目は県会議員の土橋顧問の祝辞の中で旧県ボランティアセンターが地域活動作り交流センターとして生まれ変わり指定管理者も決まり8月から利用できるようになるとの内容でした。
3つ目は今一番の関心事である新型コロナウイルスワクチン接種についてです。甲府市の接種方法として集団接種と個別接種があり、今後ワクチンの供給量に応じて接種券発送時期と接種時期を決定していくなど保健所の職員から詳しい説明と注意点を話していただきました。
役員改選につきましてはこれまで通りですが新しく3名の女性が加わり、男性8名、女性8名の16名で役員会を運営してまいります。平均年齢もずいぶん若返りました。コロナも変身しながら勢いを増しています。皆様ご自愛され健やかにお過ごしください。
令和3年度、関東ブロックグランドソフトボール群馬大会がコロナウイルス感染拡大により、中止となりました。
令和3年12月に実施予定でしたサウンドテーブルテニス千葉大会もコロナウイルス感染拡大により、中止との連絡がありました。
「コロナ禍にも負けず頑張って居られる皆さん!些少ですがどうぞお役立て下されば幸いです。」とのメッセージとともに渡辺和子様より1万円の賛助会費を頂きました。
関ブロ山梨大会に使ってほしいということで岡部恵子様より5万円、 堀口会長より 3万円のご寄付を頂きました。
今年度から開催方法が大きく変わります。地域展に出品された作品の中から専門家審査員に選ばれた作品が総合展として県立図書館に展示されます。
活字による読書が困難な方に向けたサービスをご紹介します。
当館はJR甲府駅北口から徒歩3分の所にあります。駐車場には思いやり駐車区画があり、施設には点字ブロック、点字と音声による案内板が設置されています。2階の閲覧席には拡大読書器があり、どなたでも使うことができます。利用支援の道具としてリーディングトラッカーも用意しておりますので、職員におたずねいただければと思います。
山梨県立図書館の利用カードをお持ちの方で、障害者サービス利用登録をしていただいた方には、次のようなサービスを提供しています。
定期総会で県立図書館のサービスについてお話して頂いた際、資料を頂いております。墨字・点字の資料の他、県立図書館の所蔵デイジー図書目録もありますので必要な方は事務局までどうぞ。
新型コロナウイルスも変異株が大半を占め、これまでより感染力が強く重症化しやすいといわれています。当分の間は私たちもステイホームを余儀なくされます。そこで、今月は、ちょっと興味深い本があったので、紹介します。
タイトル 「目の見えない人は世界をどう見ているのか」
著者 伊藤亜紗(ちくま文庫)
本書では、視覚障がい者の方々との会話やインタビューなどを通して、空間、感覚、運動、言葉、ユーモアといった切り口から、見えない人の世界をまざまざと浮かび上がらせます。彼らの世界は例えば、畳の目の向きを足裏でくみ取ったり、死角が存在しなかったり(そもそも視野がないので)、物事をステレオタイプにとらわれずに概念的にイメージしたり、また点字は手で触れるのではなく読むに近い、といったことなど。
これまで視覚障がい者の方との接点がほとんどなかった私にとっては、驚きのオンパレード。「見える」が優れていて、「見えない」が劣っているのではないし、「見える」が健全で、「見えない」が助けるべきものという訳のものでもない。見える人の世界ってどんな世界、見えない人の世界ってどんな世界、そうやって健常者と障がい者が気軽に話せて、発見を楽しみ、気づきを得られる世界こそが豊かな世界なのだと気づかせてくれる一冊。
最後に、これからは、25度を超える夏日も多くなってきますので、熱中症にもご注意ください。
(事務局長 小林誠)
山視協だより 令和3年 5月号
発行人 一般社団法人山梨県視覚障がい者福祉協会
〒400−0005 山梨県甲府市北新1−2−12
山梨県福祉プラザ1階
発行責任者 会長 堀口 俊二
編集責任者 事務局長 小林 誠
電話 055−252−0100
FAX 055−251−3344
http://yamashikyo.sakura.ne.jp