第118号 令和5年10月17日発行
一般社団法人山梨県視覚障がい者福祉協会会報
巻頭言 | |
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失明の可能性の告知を受けた人の早期相談支援体制の構築に向けた調査研究 | ・・・・・2 |
行事報告 | |
体育文化部研修に参加して | ・・・・・5 |
今後の予定 | |
文化祭の文化講演会のお知らせ | ・・・・・5 |
令和5年度第2回環境調査のお知らせ | ・・・・・6 |
グランドゴルフ大会参加者募集 | ・・・・・6 |
就労生活部からのお知らせ | ・・・・・7 |
読者と青い鳥奉仕団員との交流会について | ・・・・・8 |
わたしも一言 | |
日視連弱視部会研修会報告 | ・・・・・9 |
支部だより | |
南アルプス支部 | ・・・・・10 |
編集後記 | ・・・・・11 |
「山視協だより」は赤い羽根共同募金の配分金により作成されています。
山視福協会長 埜村和美
本事業は全国生活協同組合連合会など、幾つかの生協の団体の助成を受けて、日視連が実施したものです。医療機関において失明の可能性の告知を受けた人々の多くは、精神的に大きく落胆し、引きこもりや精神疾患を発症するケースも少なくありません。日本眼科医会によれば、日本の視覚障害者は164万人、うち全盲は18.8万人、145万人がロービジョンと言われています。
日視連と広島大学との共同の調査によると、視覚障害当事者が日常生活や社会生活に必要な福祉情報等を得るまでには5年以上を要していることが明らかになっています。そのため日本眼科医会では、この期間をできるだけ短くし、医療機関から福祉施設へスムーズな連携をおこなうための試みとして、視覚障害リハビリテーションに関する施設や相談先を紹介するリーフレット「スマートサイト」を都道府県ごとに眼科医に対して提供しています。
しかし「スマートサイト」は、情報提供として一定の役割を果たすものの、告知を受けた人が自ら施設や団体等へ連絡をする必要があり、人それぞれに差があることが課題とされています。告知を受けた当事者が障害に向きあい、生活を再構築するためには、精神的ケアやフォローをしながら福祉・教育・就労移行支援をサポートする専門家とそれを支える支援システムの構築が欠かせません。
また上記調査において、気軽に相談できる医療福祉従事者がいれば、相談だけでなく定期的に連絡を取って、必要に応じた視覚障害リハビリテーションが受けられるのではないかとの要望が59パーセントあったことからも、その必要性が大きいことがわかります。
英国においては、失明の可能性を告知する際には、ECLO(眼科連携職員)が同席し、当事者の心のケアと福祉・教育・就労支援への移行を支援する制度が確立されています。英国のイングランド・ウェールズ・北アイルランド・スコットランドには、病気や事故が原因で治療をしても視機能の回復が望めないことを告げる時から、患者に寄り添う失明時アドバイザー(Sight Loss Adviser)と呼ばれる専門家がいます。
この専門家はECLOと呼ばれ、医療機関の職員として配置され、基本的には常駐しています。その配置方法はさまざまで、1つの医療機関に複数のECLOが配置されている場合や、複数の医療機関に派遣される場合などがあります。ECLOには、相談業務とリンカー業務(専門家に繋げる役割)の2つをおこなう専門家であり、英国のECLOとして活躍する約半数は視覚障害当事者であり、これは視覚障害者の就労の観点からも意義深いことです。
以上のことから本研究では、ECLOと同様の仕組みを日本で構築するため、英国のECLOの果たしている役割や、ECLOの資格を取得するための研修プログラム、ECLOの活動を支えている環境等を整理しながら、日本の実情にあった早期支援体制の充実を図るべく、検討委員会を立ち上げ、調査をおこないました。
山梨支部 山ア明美
良い天気の中、初めて参加させていただきました。今年5月に協会に入会し、今回の研修に誘われました。行き先は、身延方面です。手すき和紙で団扇作りに挑戦し、お昼は「湯葉定食」に舌鼓を打ち、「湯之奥金山博物館」「クラフトパーク」に行きました。
会員の皆さんやヘルパーさんとともに、とても楽しい時間を過ごせました。バスの乗降やトイレ休憩などに声を掛け合い、お互いを思いやる心に触れ、すがすがしい気持ちになった一日になりました。
部長 角田貴弘
11月11日(土)開催の文化講演会の講師が決定しました。
講師 石神孝子氏(山梨県立博物館企画交流課課長)
テーマ 山梨県の歴史と文化財(埋蔵文化財)
会場へのご案内 会場は山梨県福祉プラザです。甲府駅北口1番線よりバスが出ておりますが8時37分、1本のみで、その後は10時台になってしまいます。受付時間は9時30分となります。早めに会場に着いてしまいますが会場の準備もありますので1階入り口右側ロビーで待機していただくことになります。もしくは、乗り合いでタクシーをご利用頂き時間までにお越しください。
なお、福祉プラザが初めてで会場が分からない方は北口エスカレーター下にて体育文化部部員が案内致しますので8時30分頃お越し下さい。
また、午後の講演会についてはハイブリッドで行います。
オンライン(ズーム)にて参加を希望する方は、山視協事務局まで、「文化祭ズーム参加希望」の旨を記してメールを送信してください。締め切りは11月2日です。メール送信先はkobayashi@sanshoukyou.netです。
福祉部部長 角田政樹
こんにちは、福祉部です。会員様からの要望により、次の2箇所を調査いたします。また、都合が合い一緒に調査してみたいと思われる方はぜひ参加してみてください。
部長 戸澤清茂
次の日程により、標記大会を開催します。久々に親睦を深め、気持ちよい汗を流してみませんか。参加賞やその他、楽しい賞を用意して、ご参加をお待ちしています。1ラウンドで、午前中に終わります。
就労生活部長 酒井弘充
一気に季節が進み急に秋めいてまいりましたが皆様いかがお過ごしでしょうか。
さて、就労生活部より11月と12月に行われる行事についてご紹介させていただきます。
ひとつめは県民の日ふれあいマーケットへの参加者募集のお知らせです。コロナ禍で3年間中止しておりましたが今年度から再開いたします。この行事は小瀬スポーツ公園で行われる県民の日記念行事のひとつである「ふれあいマーケット」にマッサージコーナーを出して参加し、無資格者撲滅キャンペーンを行うものです。
今までは原則就労生活部員が施術を担当していましたが、今年度からは広く会員の皆様へ参加を募りたいと思います。このふれあいマーケットの目的は「県民の皆様に本物のマッサージを体験し、知っていただく」というものです。考えてみますと、今までマッサージを受けた経験がある方の中に、本当の国家資格を持ったマッサージ師から施術を受けた経験のある方がどれくらいいらっしゃるでしょう。いわゆる無資格マッサージを本物のマッサージだと思い、「マッサージは肘や足で押すものだと思っていた」と誤解されたり、「後で痛くなる」など誤ったイメージを持ってしまっている方が多いという話もあります。
今回、「マッサージフェスタ」と銘打ったコーナーでは、本物のマッサージを県民の皆様に広く知っていただく機会としたいと考えています。そこで会員の皆さんの力をお借りしたく施術者を募集いたします。
開催日時は11月19日(日)10時から15時30分です。会場は小瀬スポーツ公園です。当日は臨時バスが増便されます。参加は1日でも半日でも時間単位でも構いません。ぜひ、参加を検討していただければと思います。参加していただける方は、10月31日(火)までに山視協事務局まで「お名前、連絡先、参加可能時間」をお知らせください。連絡先は電話055-252-0100またはメールkobayashi@sanshoukyou.netです。
ふたつめは、就労生活部研修会のお知らせです。本年度より職業部改め就労生活部となりました。はたらくためには当然ですが日常の生活も重要です。今回の研修会ではその生活に直結するお買い物の時に利用できる電子マネーの利用方法について研修を行います。ご存知のように様々な電子マネーが様々な場面で使用できるようになってきましたが、視覚に障害があってもそれらをどうやって利用していけばよいのか実演も交えながら行いたいと考えています。開催日時は12月17日(日)です。会場は地域づくり交流センターエミフルとなっております。詳細は次号でお伝えいたしますので参加を検討していただければと思います。
標記交流会につきましてはここ3年ほど新型コロナウイルス感染拡大のため開催を見合わせておりましたが、今年度は次の通り開催することとなりました。多くの皆様のご参加をお待ちしております。
甲府支部 吉村圭子
去る8月5日第2回日視連弱視部会総会、研修会が開催されました。研修会には委員である吉村に加え、会員の白濱さんにも出席してもらいました。
研修会では「道路移動でのトラブルに巻き込まれないために」の題目で大胡田弁護士が講演をしてくれました。私たち視覚障がい者がトラブルに巻き込まれるというとき、被害にあうことを想定しがちですが、場合によっては加害者の側になってしまうこともあります。例えば、ものを破損させたり、誤ってケガをさせてしまったりなどです。視覚障がいがあること、あるいは白杖を持っていることで、不慮の出来事に対していつも責任を負わなくてよいというわけにはいきません。相手が同様に視覚障がい者であったり、私たち以上に配慮を要する場合であったりすることも想定されます。
そこで、被害者となりケガをした時のために傷害保険への加入、加害者となりケガをさせたり、破損させた時のために傷害保険の特約・オプションとして個人賠償責任保険への加入の検討をしてみてはというお話でした。
「傷害保険には健康状態による加入の制限はなく、保険料も大きく変わることはありません。健康状態の告知義務はありません。」とのことです。保険については色々あり、皆さんも何かしらの保険に加入していることでしょうが、ちょっと保険の確認、個人賠償責任保険の有無を確認してみてはどうでしょうか?備えあれば憂いなし!
支部長 東條芳彦
今年度は、5月14日に総会を行い前年度の事業並びに決算報告を行い承認されました。新年度の事業計画として、コロナも終息しつつあるため従来通り交流研修と社会人学級を行うことになりました。
1回目の社会人学級として、福祉課とのディスカッションを同日に行いました。会員からは、今年度から変更になったタクシーの初乗り運賃についての説明を求める質問や意見が出ました。市としては、従来通りであって今回の変更は、タクシー協会の変更であり、市としては、初乗り運賃が、上がっても下がっても従来通り初乗り運賃全額を負担するとの回答でした。ほかには、物価高で日常生活用具の対象商品が、金額が値上がりしているため、自己負担が多くなり申請ができないから見直しをしてほしいという意見が出ました。これについては、金額変更の要望書を出していただければ前向きに検討したいとの回答でした。
交流研修は、10月に予定していましたが、参加者が少ないのと、新型コロナウイルス感染者が、増えてきたため中止の予定です。この後の社会人学級もその都度検討していきそうです。
この時期になりますと、福祉講話の依頼があります。私が加入しているメーリングリストの会員さんの団体では視覚障がい者の動画を作って講話でそれを見てもらっていると聞きました。「百聞は一見にしかず」ともいわれるように見てもらった方がわかりやすいかもしれないと、山視福協でも広く知っていただけるように制作も検討してもいいのではと思いました。
参考にURLを載せておきます。鶴ヶ島のIネットの会長さんには、承諾は得ております。
鶴ヶ島視覚障害者の会
鶴ヶ島視覚障害者の会はここから
10月に入り、やっと頬をなでる風が秋を感じられるようになりましたね。さて、今回は4年ぶりに開催される「サイトワールド2023」についてお伝えします。開催時期は例年通り、11月1日・2日・3日の3日間です。会場も同じくすみだ産業会館8階となっています。出展者は、次の38社(10月3日現在)となっています。簡単に列記しますと
いかがでしたか。気になる商品がありましたか。4年ぶりの開催なのでどのような技術進歩が盛り込まれているのかワクワクしてきました。
(事務局長 小林誠)
山視協だより 令和5年10月号
発行人 一般社団法人山梨県視覚障がい者福祉協会
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山梨県福祉プラザ1階
発行責任者 会長 埜村 和美
編集責任者 事務局長 小林 誠
電話 055−252−0100
FAX 055−251−3344
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