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山視協だより  平成31年 3月号


第63号 平成31年 3月15日発行
一般社団法人山梨県視覚障がい者福祉協会会報

目次
巻頭言
第53回関東ブロック協議会横浜大会全体報告・・・・・2
各分科会報告
生活分科会・・・・・4
バリアフリー分科会・・・・・5
職業分科会・・・・・6
青年分科会・・・・・7
女性分科会・・・・・8
今後の予定
平成31年度定期総会と第1回役員会について・・・・・9
事務局よりお知らせ
点字図書を差し上げます・・・・・9
編集後記・・・・・10

社会福祉法人 日本盲人会連合より都内駒込駅前における視覚障害者の交通事故に関する緊急声明について日本盲人会連合のホームページにてご覧ください。
都内駒込駅前における視覚障害者の交通事故に関する緊急声明 日本盲人会連合
中央省庁及び地方自治体等の「官公庁における障害者雇用率問題」について(声明) | 社会福祉法人 日本盲人会連合
「官公庁における障害者雇用率問題」について(声明) 日本盲人会連合
他都道府県からのガイドヘルプ受入れ可能事業所一覧(参考)を掲載しました。ページ内リンクです。 受入れ可能事業所

「山視協だより」は赤い羽根共同募金の配分金により作成されています。

巻頭言

第53回関東ブロック協議会横浜大会全体報告


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会長 堀口俊二

間もなく春分、桜の花だよりが聞かれる好季節となりましたが皆さんいかがお過ごしですか。早今年度も後わずか、会本部も年度末の締めや来年度の準備に追われている毎日です。
さて、今月号では去る2月24日(日)、25日(月)に新横浜国際ホテルで開催された標記の大会について報告します。関東ブロック加盟団体関係者約600名が集う中、本会からも付き添いを含め12名が参加しました。
1日目の式典後の記念講演は、NHKの連続テレビ小説「一番星」で主役を演じた女優、五大路子氏による「今を輝いて」と題する独り芝居でした。太平洋戦争末期に激しさを増す空襲の中で、けなげに生き抜く2人の女子学生の本音と立前の間で揺れ動く心の葛藤や空襲の悲惨さ、抗うことのできない時代の嵐に翻弄されていく人々の様子などを描いた感銘的な内容でした。会場全体が異次元の世界に引き込まれていったような、そんな一時でした。
2日目の全体会では、分科会報告、関東ブロック協議会事業報告に引き続き、日盲連竹下会長より以下のような情勢報告がありました。

@読書バリアフリー法が3月15日頃通常国会に上程される見通しとなった。
A障害者差別解消法の見直しが始まったが、真に我々の力になる法律への改善がはかられるよう、運動を進めていく必要がある。
B今後の国の障がい者雇用に関しては、合理的配慮(通勤時の支援等)を実現させること、この2月に行われた障がい者採用試験の継続を強く求めていくことが重要である。
Cホームからの転落事故対策に関しては、昨年から国交省が審議会メンバーに当事者を入れはじめ、転落防止柵開発に関するワーキングチームも立ち 上がったが、ホームドアの全駅への設置見通しは依然として立っていない。
D昨年4月より障がい者の文化芸術の促進に関する法律が施行され、基本計画が発表された。視覚障がい者の文化芸術に関するこれからの取り組みが問われる。
E昨年12月、ユニバーサル社会の実施状況点検を目的とするユニバーサル社会推進法が施行された。
F十九条問題は今年が山場であり、年内に証人尋問と判決がなされるものと思われる。
Gあはき受領委任制度がスタートしたが、視覚障がい施術者への支援の有り方が確立されておらず、晴眼者との格差が広がることが懸念される。
H無免許対策については、保健所による無届業者の取締指導、誇大広告の取締など、国の行政取締的動きが活発化している。医事課では、広告の規制とあはきガイドライン作りが動きはじめており、どんなガイドラインができ上がるかが注目される。
I身障手帳のカード化が自治体の判断で進むこととなったが、IC化は検討されていない。マイナンバーカードへの包括を考えているようである。
J日盲連名称変更は定款変更となり、2月の理事会、3月の評議員会で議論される。視覚障がい者は障がい者の少数派であるだけに、日盲連の組織作りと組織強化が重要課題である。

この後、宣言案と決議案が承認され会を閉じました。なお、来年度の大会は2月23(日)、24(月)川崎市で行われる予定です。今回も、電車での移動でしたが、大過なく無事帰路につくことができました。旅行を計画していただいた山本理事をはじめ、参加された皆様方に心よりお礼申し上げます。なお、各分科会についてはこの後の報告をご覧ください。

分科会報告

生活分科会報告


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会長 堀口俊二

座長関塚龍補氏(横浜市)、副座長武村桂子氏(川崎市)の下、助言者に鈴木孝幸氏(関東ブロック長)を迎えて、提出議題19題につき活発な協議がなされ、すべて採択されました。例年同様、同行援護関連が5題と最も多く、視覚障がい者の移動にはまだまだ未解決の問題が多い実態が浮き彫りになりました。その中で気になったのが、千葉市から出された同行援護事業に対する報酬単価引き上げの要望です。昨年4月の報酬改定で、4時間以上利用した時の単価が以前より低くなり、事業所の撤退が始まっているとのことでした。大変心配な動きであり、単価の見直しを含めた関係方面への働きかけなど、早急な対応が必要と感じました。
次に多かったのが高齢者関連です。本県提案の「盲養護老人ホームへの入所条件の緩和を」、川崎市からの「デイサービスの介護報酬に視覚障がい加算を」、さいたま市からの「視覚障がい者専用または優先の高齢者施設の設置を」の3題で、視点が少しずつ違いますが、いずれも高齢視覚障がい者の生活の場の確保に関するものでした。年々深刻さを増す問題であり、様々な角度から解決策を探っていく必要があるように感じました。
その他の議題も、日常生活用具給付品目見直し、セルフレジの改善、無人駅での切符購入方法、視覚障がい者優先のスポーツ文化施設の設置、市区町村における選挙公報提供、年金増額、公的機関での代筆・代読の徹底、障がい者手帳の基準見直し、医療費窓口無料化、防災対策など、すべて解決が急がれる切実なものばかりでした。いつもながら充分な審議時間が取れず、時間に追われる忙しい分科会でしたが、少しでも前進が見られることを願いつつ会場を後にしました。なお、全国大会への提出議題は川崎市から提案された「日常生活用具の対象について、近年の新しい機器を考慮した基準を国が新たに設定するよう要望する」に決まりました。

バリアフリー分科会報告


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副会長 矢崎繁

大会初日の24日に行われたバリアフリー分科会の報告をします。座長 岩屋氏(横浜市)、副座長 関山氏(川崎市)、助言者 伊藤氏(日盲連副会長)のもと、議事が進行されました。各団体からの提案議題は大きく3分類15題に集約され、それぞれの問題解決のための討議が行われました。
主な内容は次の通り。

街づくり(4題)「点字ブロックや階段の段鼻の色を見やすい物に」「歩道のない道路には外側線を」「改正バリアフリー法に基づき、各自治体の街づくり条令を」「安心・安全な歩行について、公共機関のバリアフリー整備の推進」
公共交通機関(5題)「ホーム柵の増設、内方線付きブロックの必置、音声誘導装置等による安全対策」「駅構内のエスカレーターの位置が分かるように」「駅構内における声かけ運動の充実」「手動式開閉装置付き電車の押しボタン位置がわかるように」「バスの行き先案内の車外放送の義務化」
本会からは「手動式開閉装置付き電車の押しボタン位置がわかるよう音声案内を設置するよう要望する」を提案。
その他(6題)「JRの特急料金にも介護割引の適用」「有料道路で身体障害者手帳を提示で割引を」「読書バリアフリー法の早期制定を」「緊急放送などの字幕を音声化、字幕スーパーの拡大」「エスカレーターで歩いたり走ることの禁止」「ユニバーサルデザインの製品の充実を」
本会と他3団体より「緊急放送などの字幕を音声化するとともに、字幕スーパーの文字を拡大するよう要望する」を提案。

バリアフリー分科会として全国大会への提案議題は「改正バリアフリー法に基づき、各自治体の街づくり条例を整えるとともに、JIS規格に則った点字ブロックやエスコートゾーンの拡充、電波方式による誘導システムの整備およびメンテナンスの充実を図るよう要望する。」をもとに昨年12月に都内駒込で起きた音響式信号機の誘導音の停止中の事故を重く見てシグナルエイド等の利用できる音響式信号機を強調し文言の一部変更を加えて提出することになりました。
出された提案議題は一部修正のうえすべて採択されました。毎年同じような議題ではありますが、身近な問題も多く少しでも改善がされるよう声を出し続ける必要性を感じた大会でした。

職業分科会報告


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副会長 広瀬清敏

 助言者に筑波技術大学の藤井亮輔教授を迎え10の議題について討議が進められました。
 茨城県、川崎市、東京都からは受領委任制度取扱いについて視覚障がいあはき師にも十分利用できるよう合理的配慮を求めるとともに職場介助者(ヒューマンアシスタント)の新たな制度の実施を要望していました。
 川崎市、群馬県、埼玉県、栃木県からは、あはき法19条堅持の要望が出され、この現在進行中の裁判については助言者である藤井教授から希望が持てる報告がありました。また、無資格者の取り締まりについても状況が変化しても続けて行くことが必要であると感じました。
 千葉県、山梨県、横浜市からの「国の機関や公的機関にヘルスキーパーを雇用させるよう積極的な取り組みを要望する。」は関東ブロックから全国大会に上げる1議題に選ばれました。
 山梨県からの「厚生労働大臣免許保有証が身分証としても使用できるよう機能の拡大を要望する。」については理解の拡がりを強く感じました。
 茨城県からは就労継続支援事業所設置について日盲連としてモデルケースを示すようにとの要望でした。
 神奈川県からは雇用率の把握が適切に行われているか各団体において早急に調査を実施するよう要望があり、千葉県、群馬県からは中途失明者対象の職業訓練や就労支援事業所の設置等の対策をの訴えがあり、相模原市からのパソコンスキルを持った視覚障がい者の職業能力開発校教師への従事並びにハローワークへの配置をの要望がありました。
 活発な討議が進み10議題全部承認され時間いっぱいに終了しました。

青年分科会報告


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小田切浩子

青年分科会は講演でした。テーマは「いつも心に銀幕を―私と映画と音声ガイド」、講師は、らいぶシネマ代表の鳥居秀和氏でした。
映画ファンとしての人生、音声ガイドに出会ってから,そして音声ガイドの現状と未来の夢についてお話していただきました。音声ガイド付きの映画作りとして鳥居氏が関わっているのは映画館でのライブガイド、手軽に家庭で映画を楽しめるシネマ・デイジー、そしてUDCastです。UDCastはスマホにアプリを入れて音声ガイドを聞くものです。対応している映画であれば、映画館はもちろん、DVD、家庭のテレビで放映した映画、それを録音した場合でも使えます。ネット配信されたものにも使えます。この他にDVDに組み込まれている音声ガイドもあり、簡単な操作で聞くことができます。
今回の講演で特に印象に残ったことは、音声ガイドの作り手がほとんどボランティアで行っているため、技術はあっても質の良いもの、多ジャンルのものに音声ガイドをつけることが進まない現状があるということです。鳥居氏は、映画のみならず映像を提供する側には、すべてのものに音声ガイドをつける義務があると考えています。これを実現するには音声ガイドが産業として成り立たつように要望し。情報のバリアフリー化を進めることが大切だと思いました。

女性分科会報告


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藤野ます子

女性分科会のテーマは「買い物」でした。座長齋藤裕美(横浜市)、副座長は大漉純子 (川崎市)、助言者として株式会社そごう・西武の伊藤隆氏を迎え活発な意見交換が行われました。参加者は150名でした。
 最初に各団体からの日常の買い物に関わる課題や問題点が発表されました。その中で一番多かった課題としてはセルフレジについてでした。セルフレジの普及により買い物が不便になりつつあるので今までのレジも残してほしいということです。
 次に各種カードの判別方法を検討して欲しいということでした。また、弱視の立場からは商品の表示と値段の表示がもう少し大きい文字であればいいとのことでした。ちなみに利用している買い物の方法としてはスーパー、コンビニ、デパート、生協、インターネットとのことでした。
この発表を受け、質疑応答が行われました。まず買い物には家族と行く、同行援護を利用する、自分で行く、あらかじめ店に電話をしておいて案内してもらうということでした。たくさんの意見や質問がありましたが少し書いてみます。
 生協を利用しているがカタログが音訳されているので便利である。買い物の予算を決めて出かける。買い物が済んだらバス停や電車の改札口まで店の人が案内してくれるなどでした。
 助言者のアドバイスとしてはそごう独自のサービスとして高齢者、障がい者を対象にハートフルアドバイザーというサービスを行っている。社内研修を行いながら良いサービスを提供したいと思っている。買い物利用者とコミュニケーションが必要である。そごうの一部の店舗では改札口やバス停まで買い物利用者を案内している。バス会社JRと連携をして行っているとのことでした。
 私の感想としては、買い物の場合にも地域の格差が大きいということです。そして世代によって買い物の方法も違うのだと認識しました。わずかなものでも買い物はしなければならないので、助言者の言葉のように店の方とのコミュニケーションが必要だと思いました。

今後の予定

平成31年度定期総会と第1回役員会について


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定期総会は皆様の声を会活動に反映させる大切な機会です。一人でも多くの皆様の出席をお願いします。資料は4月に入りましたらすぐに送らせて頂きます。やむを得ず欠席となる場合にも資料をご覧の上、同封の委任状のご返送をお願い致します。
また、役員会につきましても、関係の皆様には是非ご出席くださいますようお願いします。会場は山梨県生涯学習推進センター交流室Aです。

平成31年度定期総会
日時 4月21日(日)午前10時より(受付 9時30分より)
平成31年度第1回役員会
日時 4月21日(日)午後1時30分より

事務局よりお知らせ

点字図書を差し上げます


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「江上栄子さんの家庭の健康料理教えます」(上下巻)
 (公財)すこやか食生活協会制作の大活字・点字併用のレシピ集です。ご希望の方は事務局までどうぞ。

編集後記


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編集後記 昨年の夏は猛暑でした。暑い夏は、寒い冬がやってくると言われていましたが、例年より温かな冬だったと思いますが、皆様はどのように感じたでしょうか?
先月の中旬より、温かい日には早朝に梢からホオジロやイカルの囀りが聞こえることもありましたが、皆様にこの「山視協だより」が届くころにはなお一層野鳥の囀りも盛んになると思います。
さて、今月号は関東ブロック横浜大会の報告が掲載されています。私たちが日ごろ感じている問題点が討議され今後の運動の足掛かりにと採択され閉幕されました。来年は「川崎市大会」です。多くの皆様と参加ができればと思っています。では、皆さまお元気でお過ごしください。

(事務局長 矢崎繁)


他都道府県からの同行援護利用者の 受入れ可能な事業所一覧表

県 市 事業所名 電話番号 メールアドレス 備考
埼玉県滑川町 サンメイト 0493-81-5191 sunmate-svsa@bh.wakwak.com
千葉県市川市 親愛ケアサービス市川 047-711-4022 sinai-kyotaku@sinai.jp
千葉県習志野市 あじさい 047-409-6617 info@narashino-ajisai.com
千葉県四街道市 のぞみ 043-308-7007 nozomi@tisikyo.jp
東京都江戸川区 江戸川ガイドヘルプセンター 03-3877-0089 eshikyou@pure.ocn.ne.jp
東京都板橋区 談話室 03-6795-4976 hidekamori@jcom.home.ne.jp
東京都足立区 アイ・サポート 03-6806-4774 m_mitani@eye-support.net 事前に契約書
東京都文京区 文京ガイドヘルプサービス 03-3815-6310 bunkyo.gaido@iclod.com
東京都杉並区 アンサンブル 080-5693-2185 ensemblegpw@gmail.com
東京都新宿区 TOMO 03-3208-0014 tomo18@tomoguide.jp
東京都新宿区 ケアサービスラビット 0120-697-168 eigyo@rabbit-tokyo.co.jp
岐阜県岐阜市 岐阜アソシア 058-263-1310 guide@gifu-associa.com
静岡県静岡市 エブリー・サポート 054-252-3651 every-support@cy.tnc.ne.jp
滋賀県大津市 ぽりにポート 077-527-0303 pp@porini.co.jp
大阪府淀川区 あい・すまいる淀川 06-6302-0234 aisumairu@diary.ocn.ne.jp
大阪府天王寺区 きぼう 06-6765-2999 Daishikyo-kibou@aioros/ocn.ne.jp
兵庫県神戸市 神戸市視覚障害者福祉協会 078-341-2899 siryokukyokai@kud.biglobe.ne.jp
鳥取県米子市 鳥取県視覚障害者福祉協会 0859-35-4336 toriten3@extra.ocn.ne.jp
広島県広島市 さんぽ 082-258-3270 jimu@sanpo-hiroshima.jpn.org
広島市府中市 ケアサービス府中 0847-40-0618 alice_fuchu@aria.ocn.ne.jp まずご相談を
徳島県徳島市 あおいケアサポート 088-679-6119 phyamato@amber.plala.or.jp
徳島県徳島市 ケアサーポートALLはぁーと 088-679-1591 kokoro.222.heart@gmail.com
愛媛県松山市 ひめヘルプ 089-925-0810 hime-help@sgr.e-catv.ne.jp
長崎県時津町 ケアステーション優里 095-893-5001 care.yu-ri@ymail.plala.or.jp
長崎県大村市 スマイル 0957-46-6583 suzutanosato@yahoo.co.jp 事前に契約書
長崎県長崎市 サポートケア 095-801-2300 fukushiyougu.doukouenngo@gmail.com

     山視協だより  平成31年 3月号
発行人 一般社団法人山梨県視覚障がい者福祉協会
〒400−0005 山梨県甲府市北新1−2−12 山梨県福祉プラザ1階 
      発行責任者  会長   堀口 俊二
      編集責任者  事務局長 矢崎 繁
       電話 055−252−0100
       FAX 055−251−3344
       http://yamashikyo.sakura.ne.jp      


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